三日目始動 ページ4
そうして迎えた三日目。
『三日目の競技は
「パン
名前の響きからして楽な気がする。
パン
楽そうな競技に参加して、しばらくは出場しない。
私の狡猾な企みは上手くいく。
はずだった――…
「ちょっと待て!!」
「あれ?何でAが?」
「ミストガンは」
無駄に闘志が燃えているガジルに先を越されないよう手すりに足をかけて
「ミストガンの代理」
一言そう言い残して会場に飛び降りた。
後ろからガジルの声がうるさいが、これは早い者勝ちという事で。
丁度隣から私とは正反対に風に靡く長い赤髪を揺らしながら近づいてくる鎧の女、エルザ。
「まさかお前が参加するとはな」
「貴方のお友達から泣く泣くお願いされたのよ」
「ジェラ……ミストガンがか?」
「評議員もいるんじゃ、前みたいに好き放題出来ないでしょう」
適当に話を繕い、続々と入場する参加者の中に入った。
ただ一つ予想外だったのは、今大会最強と呼び声高い
もし一日・二日目同様にサシの勝負対決なら、ここにいる全員に勝ち目は無さそう。
頑張って二位・三位……ってところかな。
まあ所詮パン
大丈夫でしょう。
なんて余裕はすぐに跡形もなく崩れる事になる――…
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作者名:梅水晶 | 作成日時:2022年12月31日 16時