不参加表明 ページ21
穏やかな顔で眠るルーシィを見て全員が安堵の息をもらす。
だが一瞬で誰もが険しい表情を取り戻す。恐らく考えている事は皆同じ。
大方、
「AチームBチーム全員集まっとったか。丁度よかった」
医務室の扉からマスターが現れた。
「たった今AB両チームの統合命令が運営側から言い渡された」
「何！？」
「ABチーム統合だと！？」
「どうしてですか？」
マスターの話を要約すると、イワン率いる
しかも点数は得点の低いAの35ポイントが引き継がれる。
って、それは運営側の不手際でしょうに。なぜ被害者でもある私達が不利な条件を飲まなきゃいけないんだって話。
つくづく理不尽で腹立たしい。
各々が参加の意思表明をする中
「今回
私は静かに不参加表明をする。
「「え」」
「なに」
有り得んと言うばかりに目を丸めて全員がこちらを見てきた。ただ1人を除いて。
「なんで出ねェんだよ！！」
「仲間もやられてバカにもされて悔しくねェのか！！」
怒りで我を失った仲間達は血走った目で怒りの説得をしてくる。
「だからこそ、だろ」
唯一驚かず、ずっと黙って窓の外を見ていたラクサスが口を開いた。
「二日酔いのコイツが出たら会場荒らすぞ。別の意味で」
「右に同じ」
納得するようにマスターが首を縦に振る。
「そうじゃな。仲間も大事だが、わしは個人の意思を尊重するつもりじゃ。今回だけは見逃してやる今回だけはじゃ」
マスターの念押しが恐ろしい。
まあ、やる時はやりますよ。
その時が来ればの話だけど。
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作者名：梅水晶 | 作成日時：2022年12月31日 16時
