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酔い潰れ ページ15

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一応残りの試合も全て見たが、酒に酔って何があったかはあまり覚えていない。






「先に帰るんなら言えよ」


「……ん?」


一足先に宿に戻り、暗い部屋で酔い潰れていると開いたドアから不機嫌そうなラクサスが顔を出した。


「…ん……お疲れ…」


私は地面に座ったまま、酔って熱くなった顔をベッドに埋める。

ラクサスはのそのそ部屋に入ってくるなり私の隣に腰を下ろした。


男らしいビターな香りが酒の匂いを掻い潜り鼻を掠める。



「下戸のくせに飲みすぎだ」



周りに散らかった酒の残骸を見て、ラクサスは酒を持つ私の腕を掴んだ。


いつもと変わらない熱い体温。


翳る月明かりに照らされた彫りの深い彼の顔は半分以上が影で覆われ、表情が読み取りにくかった。



「何を苛立ってる」



ラクサスは知っている。
私が酔い潰れている時は、必ず何かがあるということを。


私の手から酒を取り上げ、真っ直ぐ私を見つめる。

鋭い瞳に心の中を見透かされるのが怖くて顔を逸らした。

慰め→←柄でもない



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作者名:梅水晶 | 作成日時:2022年12月31日 16時

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