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31話 ページ32

同じ建物内なので、社長室はそんなに遠くなく、すぐ着いた。
太宰さんは扉をノックし、「太宰です。失礼します。」と言った。社長室の中から、恐らく社長さんと思われる人物の声がした。

「入れ。」
そう言われて太宰さんは扉を開けた。私は太宰さんに続いて入っていった。

「この子、有川Aをここで働かせたいのですが、よろしいですか?勿論、事務員として、ですが。」

社長さんは私の方を見ながら言った。
「どう見てもまだ幼い子供だが…。」

「中身はそうではありません。Aちゃん、自己紹介してみて?」

え、なんでいきなり?と思い首を傾げながらも私は自己紹介した。えっと…社長さんなので、言葉使いにはよく気をつけて…失礼の無い様に…。

なんかいきなり緊張してきた。

「えと…初めまして。有川Aと申します。職場を探していたところ、太宰さんに出会い、
御社を紹介されました。まだ四歳ですが、幼いながらも精一杯努力しようと思いますので、どうかよろしくお願いします。」

言い終わって思った。ナニコレ。
社長さんの前だからテンパったのかな?自己紹介っていうか、なぜここに就職させてほしいかの理由になってない?
ていうか幼児がこんな事言ってる光景なんて異様でしかないでしょ。

私は慌てて付け足した。
多分結構テンパってたと思う。

「ええっと!す、好きな食べ物はチーズと和食です。特技はナイフと速読、すぐ寝る事とハッキンg…」

なんて言いかけてまたやってしまったと頭を抱えた。なんだか社長さんが放つ社長オーラが私をこうさせてしまう!

…恐るべし、社長オーラ。

太宰さんは肩をすくめながら言った。
「ちなみに社長、私はこの子に何も吹き込んでませんよ。」

「…親御さんはなんと言っている。それとも孤児院か?」

太宰さんは答えた。
「この子に母親はいますが…。あまり良い扱いは受けられないみたいです。家から抜け出してきた時、この子は七日間何も食べていない状態だったそうです。

その状態にも関わらず、敦くん達がマフィアに襲われている所に遭遇した時、見捨てず助けようと危険を承知で飛び込んで行ったのです。」

…ちょっと待って太宰さん。内容盛り過ぎです。実を言うとマフィアの機関銃持った人一人くらいなら行けるかなーって思ってただの人助けのつもりで入っていきました。危険を承知でっていうほど危険について考えて無かったです。

「彼女は四歳に見えますが、中身は敦くんくらいです。いや、技術の面ではそれ以上かも知れない。それらは充分探偵社に入れる理由にはなりませんか?」

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椿(プロフ) - 敦くんの茶漬け食いたい(( (2019年2月20日 18時) (レス) id: e36d1c7298 (このIDを非表示/違反報告)
小山田リリ - ましゅ麻呂さん本当に尊敬します!!私も頑張ろ)) (2019年2月19日 20時) (レス) id: 196d5d8b2f (このIDを非表示/違反報告)
茨姫 - とても良かったです!私も頑張ってみようと思ってみました! (2019年1月26日 22時) (レス) id: 6a42e59c6b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ましゅ麻呂(とよ) | 作成日時:2019年1月26日 20時

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