倉持洋一に誘惑されました。２【ダイヤのＡ】

34 伝えたい気持ち ページ15

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御「ちょっと待てって」



御幸の真面目な話をするときの声色。



部活とか試合の時にしかあんまり聞かない声。



それにちょっとだけビビってしまった私。



あ「な、なに？」



なんか私悪いことしたかな…



怒られるのかな…



御「倉持となにがあったかは知らねーけどよ


ちゃんとあいつと向き合えよ？倉持、ずっとAのこと心配してたぜ？


"俺、Aに嫌われたのか" とか "Aがいなきゃ生きてけねーよ" とか。





倉持のこと、信じろよ」









"信じろよ"



この言葉が胸に響く。



御「んま、また藍島になんかされたら俺もいるからよ！助けてやるっての！」





あぁ。



なんて私は心強いんだろうか。



一人で全部抱え込んでツラくなって。



バカみたいじゃん。



あ「バーカ。そんなの知ってるよ。


でも……ありがとうね」









そう言ってすぐさま向かった先は……



あ「洋一！」



監督室。



けど、返事はなくて。



洋一の姿もなくて。



もう部活は終わってるから部屋かもしれない。









よし。



行ってみよう。



洋一を信じるんだ。









バンッ



あ「洋一！」



ノックもしないで洋一の部屋を開けてしまった。←



沢「な、なんすかどうしたんすか大丈夫っすか」



あ「え？あ、ああ。大丈夫。じゃ」



どこ行ったんだろう…









「A？」



ドアを閉めたとき、後ろから声がした。



あ「……洋一」









今だ…



言うなら今しかない…



勝手に別れるなんて言って嫌われたかもしれない。



バカって思われてるかもしれない。





けど…ちゃんと伝えなきゃ。



私の気持ちを…





今までだって私から洋一になにか言ったことない。



いつも洋一からで。



私は受け身ばっかりで。



今思えば愛情表現なんてしたことなかった。









だから言うんだ。









自分の気持ちを。









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あ「洋一、あのね……」









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あ「好きだよ」

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