零尾の少年 -2-【NARUTO】

仲間割れ2 ページ15

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ヤマトさんの言葉に了承すると、
俺を拘束していた木遁がスルスルと解かれた。



はぁ…イタチのことになると感情的になるのはよくないな。チームワーク、チームワーク。


そう自分に言い聞かせていると、サイがこちらへ近づき話しかけてきた。



「さっきは悪かった。ごめんね」



申し訳なさそうに謝るサイをみて、意外と素直な所もあるんだなと思う。



『ああ、俺こそカッとなっちゃって…悪かったな』





「大丈夫だよ。
　
改めてよろしくね、チビ。」





『っ！…………こ、この野郎。』




一発殴ってやろうかと拳を握りしめたのだが、瞬時に木遁の印を結ぼうとしたヤマトさんをみて思い改める。




前言撤回。どこが素直だ、さっきの申し訳なさそうな表情だって作ったものなんじゃないかという疑惑まで浮かび上がる。




「ああ、チビじゃなくてAか。ごめんね」



そう言い直し、ニコニコと貼り付けた笑顔を向けながら、手を差し伸べてきた。



この状況で『ああ、よろしく』なんて握手を交わせる程俺は大人ではない。




『お前なぁ……後で覚えとけよ。』




なんなんだ本当に。ムカつく。
コイツ仲良くする気ねえだろ。



ああダメだ。カカシさんもチームワークが1番大切だって言ってたし、落ち着け、俺。




(ふぅーーーーっ)



大きく深呼吸し、怒りの感情を無理矢理心の中へ押し込める。







『こちらこそよろしくな、サイ。』





ヤマトさんがいる中でも今出来る反撃として、

俺も貼り付けた笑みを向けながら、サイの手を取り、握り潰す勢いで握手を交わしてやった。








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