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勝負の準備を終えた陸上部顧問高木の一行は、遂に投げる所まで来ていた。
伏黒「(…仕方ない、聞くしかないか)」
葵夜「何故ここにいるんだ、でしょ?」
伏黒「!」
バレていた。
最初違和感は、彼女を取り巻く呪力の量、質、全てが異質なものである事だった。
その次に身のこなしを見ても、ただの女子高生なんかができるものでは無い。
最初は呪物の被害によるバグかとも思ったが、金色の瞳を見て直ぐに正体がわかった。
特級呪詛師“七竃”
指名手配中の超危険人物。
伏黒「(余計な事をすれば死は避けられない…)」
葵夜「学校に生徒として潜入捜査となると社会人は考えにくい。となると高専生かな?何の用?」
って言っても大体わかるけど。なんて金色の瞳を細めてこちらを覗く表情は、先程の友人と接している時のような優しさは一切無く、微笑んでいても冷たさを感じる。
伏黒「……俺が高専関係者だとして、お前はどうする」
葵夜「どうもしない。ただ私に会ったことを黙ってて欲しい。そしてあと3年はこの高校に近付くな。」
それだけ。
そう言ってグラウンドの話題の中心である集まりの方へと歩いていく。
高木が投げたのを見て、驚きも笑いもせず男女二人の会話の中に入っていった。
伏黒「(…なんなんだ、この学校…!)」
夜。
家庭科準備室。
3人の高校生が仄暗い教室の中で向かい合う。
向かい合うと言っても、1人は机に体重を乗せて、今にも落ちそうな瞼を必死に開けようと頑張っている。
佐々木「も〜、高木が来たせいで葵夜が寝れなくて今に反動が来ちゃったよ〜」
葵夜「……んぬ………く…」
井口「これもうほぼ寝てるだろ」
砲丸投げの勝負は高木が14m、虎杖が大体30m、葵夜が20mという結果に終わった。
強靭な肉体を持つ体育教師をも上回る記録を叩き出した2人は高木の要求を払い除け、のうのうとオカ研に残ることを決意する。
佐々木「むー…仕方ない!今日は御札だけ取って研究は明日にしましょ!」
コックリさんが見える件もまだ追及できていないし。
とスケッチ用のノートと筆記用具を仕舞う。
御札を剥がそうともう一度2人で向かい合った。
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佐藤ななな(プロフ) - [アイク・ブルームーン]アイおっとりさん» ありがとうございます!!待ってくれてるって知ったら更新頑張れちゃいます!! (2021年8月26日 7時) (レス) id: e714be63a8 (このIDを非表示/違反報告)
[アイク・ブルームーン]アイおっとり(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2021年8月25日 23時) (レス) id: 466201e21a (このIDを非表示/違反報告)
佐藤ななな(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます…!!読者さん読んで超良かったって言って貰えるなんて幸せすぎるよー!!応援ありがとうございます!頑張ります!! (2021年8月22日 17時) (レス) id: e714be63a8 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです!応援しています!読んで超良かったと思いました!これからも頑張ってください! (2021年8月22日 17時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐藤ななな | 作成日時:2021年8月18日 21時