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数刻前──────
虎杖「────頼む」
恐怖も妥協も、そんなもの一切見せない表情でこちらに頼む虎杖。
目の前には荒ぶり何度も呪力を飛ばし続ける特級をこちらに危害が加わらないように生身で受け止める葵夜。
数刻前に釘崎は謎の空間へと飛ばされた。
────確かに葵夜は攻撃が効かない。でも効かねぇだけで倒せねんだよ!
最善の方法は虎杖が言う通り、葵夜が足止めしている間に俺が釘崎と共に建物の外に出て虎杖が宿儺に変わる事。
頭ではわかっているのだ。
だがあの量の呪力を受け、既にボロボロの制服の葵夜。
初撃で片手を切り落とされた虎杖。
俺がここから離れ釘崎と共に施設から逃げるまで、この2人が無事である保証がどこにある?
本当に最適解なのか?
様々な考えが脳内を駆け巡り、またも足を止める。
すると特級の吐き出した呪力を手で鷲掴みにし消失を促す葵夜と目が合った。
葵夜「恵!!お前呪術師だろ?!!なに呪詛師に同情してんだ!!」
早く行け!!
目の前の虎杖の存在をガン無視し、高専に入学しておいて、未だに自らを呪詛師と名乗る葵夜。
そんな矛盾だらけの言葉を聞き、伏黒はようやく足を進めた。
伏黒「…っ!」
俺が初めて七竃の事を知ったのは、五条さんの任務に同行し始めて数週が経った頃。
彼の送迎を担当する補助監督の女性と、道の駅に停車しもはや恒例になりつつある郷土菓子の購入を待っている時だった。
「伏黒くん、呪術の歴史ってどのくらい知ってんの?」
無言が続き気まずい空気が流れ始めたその時、今まで挨拶程度でしか話してなかった補助監督が、初めて質問を投げかけてきた。
残念ながら無駄な事は愚か、重要な話もギリギリになるまで話さない人間の元で呪術を習っている為、充分に知ってるとは言えない。
その通りに答えれば彼女は嬉々として「なら私が教えてあげる」と微笑んだ。
「まずはやっぱ呪いの王だよね、両面宿儺」
伏黒「あ、なんか名前だけなら聞いた事あります。」
「そりゃそうだ。彼は1000年以上前に生きていた呪術界最悪の鬼神。呪術全盛の時代に術師が総力を上げて彼に挑み敗れたわ。」
正に呪いの王。最強の矛だ。
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佐藤ななな(プロフ) - [アイク・ブルームーン]アイおっとりさん» ありがとうございます!!待ってくれてるって知ったら更新頑張れちゃいます!! (2021年8月26日 7時) (レス) id: e714be63a8 (このIDを非表示/違反報告)
[アイク・ブルームーン]アイおっとり(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2021年8月25日 23時) (レス) id: 466201e21a (このIDを非表示/違反報告)
佐藤ななな(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます…!!読者さん読んで超良かったって言って貰えるなんて幸せすぎるよー!!応援ありがとうございます!頑張ります!! (2021年8月22日 17時) (レス) id: e714be63a8 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです!応援しています!読んで超良かったと思いました!これからも頑張ってください! (2021年8月22日 17時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐藤ななな | 作成日時:2021年8月18日 21時