第121訓 「遊ぶ」という単語は昼と夜で意味が違う ページ37
銀時side
「旦那〜!」
銀「悪ぃ悪ぃ遅くなった。」
山「え、どゆこと?」
俺は一人でスクーターを走らせ真選組屯所までやって来た。だが門番の隊士が中々通してくれないので、「葵を呼べ」と言ったが、「今はちょっと不機嫌なので」という訳のわからない理由で数分揉めていた。そこを押し切って今しがた食堂に来たところだ。
見ると沢山の隊士が一つの机に集中していて、その中心には葵がいた。葵は俺に気づくと待ってましたとでも言うように駆け寄って来た。なんだよ、これのどこが不機嫌だ。めちゃくちゃ笑顔じゃねぇか。
「遅かったじゃないですか、待ちくたびれましたよ。」
銀「だから悪かったって。」
「まあ許してあげます。じゃ行きましょ!」
そう言って葵は俺の腕を引こうとするが、それをここにいる野郎どもが見逃すはずがなく。
なんか地味な奴が俺達を引き止めて言った。
山「な、何で旦那がここにいるんです!てか二人でどこに行こうとしてるんですか!」
銀「あ?おい葵、てめぇちゃんと説明してねぇのか?」
「あーそういえば。」
これぞうっかり、というやつだ。俺は一つため息をつく。ジミー達が疑問を持つのも無理はない。
変な誤解をされても嫌なので、ここはきっちり説明するよう葵に促した。
「今から旦那と遊んで来るから!」
原「葵ちゃん!?遊ぶって一体どーゆー意味」
銀「フツーの意味だよ!!!おい葵!早速誤解されてんじゃねぇかちゃんと一から説明しろ!!!」
「え〜っと〜」
葵は少し考えると、何とかまとまったらしく、説明を始めた。
「えっとね、ずっと屯所にいても暇だから、万事屋に遊びに行こうと思って。神楽ちゃんもいるし。それで旦那に迎えに来てもらったの。」
ごく自然に理由を述べた葵。ジミー達も「それだけか」と、安心したのか胸を撫で下ろしている。てか俺ってどんな奴だと思われてんの?
山「で、でも葵ちゃん。今日は大人しくしてろって副長も言ってたし…」
「うるさいなぁいいでしょ別に。あんたらじゃ私の相手になんないの。」
山「す、すみません。」
「じゃあ行ってくるね〜」と、呼び止める隊士達を無視して葵は俺を引っ張る。え、これって後で俺に責任がきたりしないよね?大丈夫だよね?
今になって少しの不安を感じるが、その時はまたこいつがちゃんとした説明をしてくれるであろうことを願い、俺はスクーターにまたがり、ヘルメットを葵に渡した。
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パピポ - 3人の絡みが見れた!!!最高です!!ありがとうございました!!! (2020年10月19日 22時) (レス) id: e8120e490b (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ペンペン草さん» コメントありがとうございます!そんなこと言っていただけて感激です!!すごく励みになります!これからも頑張りますので何卒よろしくお願いいたします!!! (2020年5月17日 23時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
ペンペン草 - やばいです!!絵、お上手でお話も最高です!!! (2020年5月16日 14時) (レス) id: 97f71150c2 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - 紅蝶さん» 本当ですか!?嬉しいお言葉ありがとうございます(≧∀≦)その言葉をバネにこれからも頑張りたいと思います!!! (2017年9月22日 20時) (レス) id: 12c1829223 (このIDを非表示/違反報告)
紅蝶 - 面白過ぎです (2017年9月22日 19時) (レス) id: 306794bfc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナナ | 作成日時:2017年5月7日 14時