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父は野球選手で、どのポジションでもできると有名な選手で私にも捕手や投手などポジションのことを話してくれた

色んな変化球を投げられるようにボールの握り方や投げ方を一生懸命、楽しく、私が野球を好きになるように教えてくれた

『藍子、これがナックルの持ち方だ。ボールの持ち方にもいろいろあるんだぞ。投げる球によって持ち方も変わる。奥が深いだろ?』

『藍子、捕手…つまりキャッチャーは投手と息があってないといけない。というか、お互い信頼してないといけないんだ。投手は捕手を信じて投げる。捕手は投手をリードする、そして指示をする。

捕手が構えたミットに球がいい音をして収まれば投手としては気持ちがいい。そして、クセの強い投手を上手くリードできたら捕手もワクワクする。野球はチームプレーだ。全員が全員を信じてないとできないスポーツなんだ』

テレビで父がホームランを決めた時や勝った時は絶対父が帰ってくるまで寝ようとしなかった

絶対起きてるんだって言ってたっけ…

試合のこと、選手のこと、監督のこと、色んなことを話してくれた

そんな父がどうして…

ねぇ、どうして変わったの?

『お前らのことなんかどーでもいいんだよ!』

『誰がどこの女を連れてようが関係ねぇだろ』

『愛されてるとでも思ってんのかよ!鬱陶しいんだよ!』

そうだよ

愛されてると思ってたよ

私も、お母さんも、ずっと…元に戻ってくれるって信じてたよ

褒められたくていろいろな変化球を投げてみた

教えてもらった通りに何度も何度も繰り返した

また一緒に野球ができるんじゃないかって…

また色んなことを教えてもらえるって思ってた

上達したら昔みたいに『上手くなったな』って言ってもらえると思ってたよ

でも…ダメだったね

暴言、暴力、女遊び、どんどんエスカレートしていく一方だった

テレビで見てもカッコイイなんて思えなくなった

むしろ、苦しかった

怒りが込み上げた

出て行ってからはテレビすら見なくなった

多分、活躍してるところを見ても嬉しくないから

怒りと憎しみが…どす黒い感情が溢れる

そんなことになるくらいなら見ない方がいい

それに…もう思い出したくもなかった

楽しい思い出だけ置いて行ってくれたら良かったのに…

最後は最悪の印象だった

家で昼から知らない女の人を呼んでいろいろおっ始めてたんだから…

まぁ、もう私には関係ないか

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設定タグ:ダイヤのA , 倉持洋一   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:菜々子 | 作成日時:2019年6月20日 15時

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