【◇】元ヤン様の妹君

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倉持side





倉持「なぁA」






練習が終わった後、Aが1人でボール磨きをしていたので俺も手伝いながら話しかけた。





A「んー？」






手をとめずにAは反応した。








倉持「御幸と付き合ってるのか？」






と訊ねると、Aは少し驚いた顔をして、微笑んだ。







A「付き合ってるよ」







倉持「…そうか」









それからしばらく沈黙が続いた。









A「あのねお兄ちゃん。
私ね、小さい頃から、転んで泣いた時、意地悪されて泣いた時、いつも私の前に立って守ってくれたお兄ちゃんが大好きなんだ」






倉持「…(照」




A「それでね、かっこいいと思ってたし、今もお兄ちゃんはかっこよくて優しい自慢のお兄ちゃんだよ(ﾆｺｯ」






倉持「なんだよ急にヒャハハ」





A「…でもね、御幸先輩は、お兄ちゃんとは違って、


お兄ちゃんは私の前に立って守ってくれたけど、
御幸先輩はね、隣に立って景色を見せてくれるんだ






"お前の居場所はここだよ"って教えてくれるんだ








お兄ちゃんの背中越しに見てた景色とは違った景色があったんだ」








必死に、御幸のこと庇ってんだな。
俺に否定されないように…









倉持「もういいよ、A」





俺は優しくAの頭を撫でた。









倉持「お前がそんな風に言うんなら、俺は何も言えねぇよ？



お前が笑ってりゃ、それでいいからヒャハハ！」






A「お兄ちゃん…//」





倉持「ただ、お前が泣くようなことがあれば俺はあいつをぶっ殺すけどな！ヒャハハ」








A「許してくれるの？」






倉持「言ったろ？お前が笑ってる限りは許す」







A「お兄ちゃん大好き！」

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