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成宮side
Aさんは稲実野球部内では、好かれてはいなかった。
ろくに練習にも来ず、来ても人にちょっかいをかけるような人だったから。
その上、実力がある。実力を認めているからこそ、練習をしないAさんに好意など持てないのだろう。
「翼〜、ピーマン食べて♡」
Aさんは好き嫌いが多くて、よく人に食べて欲しくてねだってる。
「何回目だよー(呆」
セカンドの翼くんは、Aさんと2番目に仲が良い。
「ばっさーの人参食べてあげるから」
「うん、それならいいよ」
「清和、暇ならバッティングピッチャーしてくれ」
と、サードの吉沢さん。
「え、嫌だ。今日はもう投げないし」
吉沢さんとは不仲だ。
「樹がいるなら投げるけど」
「多田野、いいよな?」
「は、はい!」
吉沢さん、樹は今絶対NOと言えなかったよね…(苦笑
「やっぱやーめた」
「あ?」
「樹が嫌そうだし」
頭の後ろで手を組んだAさんが横目で樹をみる。
「い、いえ、俺は…」
「疲れたから俺は寝まーす」
食器を片付け始めるAさん。
そのAさんにくっついて、
「Aさん!俺はやりたいです!!」
と必死な樹。
「いや、いーから。ヨッシー、今日は諦めて」
「…わーぁったよ」
「さーてと、風呂入って寝るか」
なんて、ノビをしながら言うAさん。
…でもね、
俺は知ってんだよAさん。
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ふー(プロフ) - 蒼葉さん» とんでもないです!!読んでいただき本当にありがとうございます!! (2019年2月17日 22時) (レス) id: 64d176cfc7 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉(プロフ) - とてもよいお話でした!!!この作品を作って下さりありがとうございます!! (2019年2月14日 7時) (レス) id: c28d4f2a15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふー | 作成日時:2018年11月16日 22時