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玉森くんと約束した時間まで、ちょうど20時から合コンに行くという麻里奈と待ち合わせてお茶をしてた。
「Aも今日来られたら良かったのに〜」
「ごめんね?今日は先約があって……」
「今回は誰?いい感じなの?」
身を乗り出して興味津々の麻里奈に、玉森くんの顔が頭に浮かぶ。
「…いや、どうだろ。」
「向こうは脈ありなんでしょ?」
「まだ出会って日も浅いから何も……」
「何してる人なの?」
麻里奈からの質問に、飲もうとしたアイスティーのストローを掴んだ手が思わず止まる。
…ジャニーズ。
…キスマイの玉森くん。
「…テレビ局、だったかな。」
そんな馬鹿正直なこと言えるわけもなくて、親友の麻里奈に罪悪感でいっぱいになりながら嘘をつく。
「へぇー!いいじゃん!」
「…いいのかな。
まぁ、まだお互い何も知らないからね。」
「ふーん……」
いつか正直に言える日が来るのかな。
麻里奈と恋愛話ができないって、結構私にとってキツかったりする。
「そういえば、御曹司帰ってきたんでしょ?」
「…あ、うん。」
「会った?」
「…まだ。」
「付き合うの?」
「っ…まさか!」
「じゃあ、何を悩んでるの?」
「悩む?私が?」
「うん。スパッと断っちゃえばいいのに。」
麻里奈の言う通り。
電話の時点でお断りしたって良かった。
なのに、先延ばししてる私は何がしたいんだろう。
「向こうは結婚まで考えてるわけじゃん?
延ばすと面倒なことになりそうじゃない?」
「……だよね」
「ましてや、そのテレビ局がいるならもう良くない?
他に良い人できちゃいました、って言っちゃえばいいじゃん!」
“いいじゃん!”って簡単に言うけどさ……
断るのもそれなりの精神力と労力が必要なわけで。
しかもテレビ局(…玉森くんなんだけど)は決して候補とは呼べない。
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珠美(プロフ) - りょうこさん» りょうこさん≫コメントありがとうございます!励みになります(^^)これからも頑張りますので、よろしくお願い致します! (2021年7月5日 13時) (レス) id: 6cd37f4262 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています! (2021年7月5日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月30日 23時