80. ページ30
.
コンビニでケチャップを買ってマンションに戻ると、Aちゃんがオートロックを解除してくれて家に入る。
なんかこの感じ。
すっげー恋人感あって照れるわ。
心の中でスキップしながら玄関のドアを開けると、さっきはなかったスニーカーの存在に気付く。
そして中から聞こえてくる男女の会話と楽しそうな笑い声。
「………」
え？
なになになに？
恐る恐る、様子を伺いながらリビングの中を覗く。
「……？
あっ、玉森くん！おかえり！」
振り向いたAちゃん。
と、その隣にいる男。
「よっ！おかえり、玉！」
玉「……ミツ、ここで何してんの？」
北「何って。ハンバーグ作ってんだよ！」
玉「は？」
Aちゃんの申し訳なさそうな顔の隣でニヤついてるミツ。
こいつ……なんで人ん家に上がってんだよ。
北「Aちゃんがぜひ一緒にって言うからさ！」
それを真に受けてるお前。
遠慮ってものを知らねーのか。
空気読め、空気！
「…あっ、ねぇ！
玉森くん、これ見て？
みっくん、ハンバーグ作るの上手じゃない？」
玉「…みっくん？」
「北山くん、みんなから“ みっくん ”って呼ばれてるって言ってたから！」
……誰も呼んでない。
おい。ミツ、こっち見ろ！
ミツを見れば、知らん顔してハンバーグを成形してる。
Aちゃんの前に置いてある焼く前の成形されたハンバーグが乗ったお皿を覗き込むと、いくつかの楕円形の横に置いてあるハート型のハンバーグが目に入った。
「えっ！このハート！
Aちゃんが作ったの？」
うわーさすが。
Aちゃんは女子力高い。
「…あ、これ、」
北「あっ、オレオレ！俺が作ったの！
可愛くない？玉への気持ち！」
……はい。前言撤回。
「みっくん、玉森くんのこと大好きなんだね！」
北「あっ、Aちゃんにも作ってあげるね！」
「え？本当に？嬉しいー！」
すっかり仲良くなってる2人の姿に、俺は買ってきたケチャップをテーブルに置いてソファーに腰掛ける。
せっかくAちゃんと会えたのに……
今こうやって拗ねてる俺、大人げないな。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 225人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にかみつば(プロフ) - たまたま見つけて読ませてもらってます☺️北山くんが来てなんだか楽しい展開になってきて続き読むのが楽しみです🥰 (6月27日 1時) (
レス) @page30 id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - りょうこさん» 初めまして！コメントありがとうございます！どうやら私の設定の問題でしたね…ご指摘感謝です！変更したので引き続きよろしくお願い致します(^^) (2021年6月28日 12時) (レス) id: 60f3e03fcf (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しく拝読しています！機能のせいなのか、更新されたストーリー番号の横に【NEW】が表示されるといいなーって密かに願ってます。 (2021年6月28日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：珠美 | 作成日時：2021年6月21日 14時
