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風呂から上がってリビングに戻ると、俺の言ったことを忠実に守ってテレビを観てるAちゃん。
子猫の可愛い映像が流れる番組をガン見してた。
「Aちゃんの服、乾燥機かけていい？」
俺は冷蔵庫から取り出したペットボトルの水を持ってソファーに腰掛ける。
その瞬間に若干離れて座り直したAちゃん。
「………」
「…っ、近いから」
変わらず、すっげー警戒心。
「ここ、境界線。
これ以上こっちに入ってこないで。」
「…ふっ」
なんだそりゃ。
ソファーの溝を手でなぞって、小学生みたいなことを言い出すAちゃんに思わず吹き出す。
「…なんで笑うの。」
「いや、ごめん。面白くてつい。」
あぁーまた拗ねてる。
そんな顔されたら、ついまた意地悪したくなるじゃん。
ダメだよ。Aちゃん。
男って単純なんだから。
「あ、そうだ。
家の鍵、明日の夕方には渡せるって。」
「本当に？それなら良かった。」
「お店の場所わかる？」
「うん、大丈夫！」
鍵が無事に戻ってくることに安心したのか、顔を上げて笑顔が見えたAちゃん。
……すっぴんも可愛い。
なんとも言えない、この感情。
メイクからのギャップに余計にキュンとする。
「明日、何時に家出るの？」
「迎えが来るのが11時過ぎだったかな。
Aちゃんは？歯医者何時から？」
「13時から」
「そしたら鍵、渡しておこうか？」
「え？」
「時間になるまでここにいていいよ。」
「そ、それはさすがに大丈夫…！
時間つぶせるところはいくらでもあるし。」
「…そう？」
テレビに視線を移してペットボトルの水を口に含む俺。
なんだか隣から視線を感じて、ふと見ると俺をじっと見るAちゃん。
……ん？なに？この空気。
「ねぇ、玉森くんこそ警戒心ないの？」
「…え？」
「私が実はファンだったら…って思わないの？」
「え、ファンなの？」
逆に聞きたい。
それなら素直に嬉しい。
「もちろん違うけど」
違うんかーい。
しかも“ もちろん ”って。
「ふふっ、じゃあいいじゃん」
「そんな誰にでも優しくしてたら勘違いされちゃうよ？」
「………」
「彼女だったら悲しいと思う」
……彼女？俺の？
いたらそもそも泊めたりしない。
それ以前に連絡先を聞かない。
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にかみつば(プロフ) - たまたま見つけて読ませてもらってます☺️北山くんが来てなんだか楽しい展開になってきて続き読むのが楽しみです🥰 (6月27日 1時) (
レス) @page30 id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - りょうこさん» 初めまして！コメントありがとうございます！どうやら私の設定の問題でしたね…ご指摘感謝です！変更したので引き続きよろしくお願い致します(^^) (2021年6月28日 12時) (レス) id: 60f3e03fcf (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しく拝読しています！機能のせいなのか、更新されたストーリー番号の横に【NEW】が表示されるといいなーって密かに願ってます。 (2021年6月28日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠美 | 作成日時：2021年6月21日 14時
