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「…いや、それ完全にキープだろ。」
「…うん。俺もそう思う。」
キスブサの収録前の楽屋
ミツと千ちゃんと、差し入れのお菓子を囲むようにして顔を突き合わせる。
ミツが楽屋に来て早々この間のことを聞いてきて、本当は言いたくなかったのに、Aちゃんに直接LINEするとか言い始めて渋々答えるしかなかった。
そして気付けば俺らの輪に加わってた千ちゃん。
なぜかコイツは、やたらと女性目線で意見してくる。
北「それさ、都合のいい方と付き合おうとしてるっしょ?」
「都合のいい方?」
千「女子あるあるだよね。
上手い具合に転がして相手の出方見る、みたいな。」
北「そうそう。
どうせその男と上手くいったら玉なんてポイだよ、ポイッ。」
千「やっぱりさ、CAさんって凄いんだね。
俺も生まれ変わったらCAになりたいなぁ。」
「………」
北「まぁ、悪いことは言わない。
玉、今なら間に合う!諦めろ!」
もともと女性に対して疑い深い俺。
女性からの言葉とか全く信じないし、出来る限り関わりを避けてきた。
だけど、Aちゃんはそんな悪いことをするような人には見えなくて。
好きだから良く見えちゃってるだけかもしれないけど。
いわゆる、これが “恋は盲目”ってやつ?
千「…でもさ、俺だったらそれわかってても許しちゃうかもしれない。」
北「…は?」
千「だってさ、あれだけ可愛いんだよ?この先CAさんと出会えることなんてないかもよ?
それこそ腐るほど男がいる中で、一瞬でも遊んでもらえただけ幸せなのかもって。」
北「バーカ。
玉はそういうタイプじゃねーだろ。」
千「…まぁそうか。
でも意外と向こうも玉に興味持つかもよ?
玉って噛めば噛むほど味が出るスルメみたいなタイプだし。」
……スルメ。
俺、軽い悪口言われてる?
北「それは器用な男がやること。
玉には無理。絶対。」
「…ひでーな。ミツ。」
北「ひでぇのは千賀のスルメだろ」
千「え?例えわかりやすくない?
俺の中で座布団1枚だと思ったんだけど!」
北「自分で言うな」
結果として何の答えも出なかったけど、ミツも千ちゃんも俺のことを心配してくれてるのはよくわかった。
こんな恋愛話をメンバーにするなんて10代以来かもしれない。
こう考えると、俺って恋愛面では何も成長してないかもしれない。
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にかみつば(プロフ) - たまたま見つけて読ませてもらってます☺️北山くんが来てなんだか楽しい展開になってきて続き読むのが楽しみです🥰 (6月27日 1時) (レス) @page30 id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - りょうこさん» 初めまして!コメントありがとうございます!どうやら私の設定の問題でしたね…ご指摘感謝です!変更したので引き続きよろしくお願い致します(^^) (2021年6月28日 12時) (レス) id: 60f3e03fcf (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しく拝読しています!機能のせいなのか、更新されたストーリー番号の横に【NEW】が表示されるといいなーって密かに願ってます。 (2021年6月28日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月21日 14時