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《ガヤさん、昼間からダルそうにしてたんだよね》
「あっ…そうだったんですね…」
《Aちゃん、明日は仕事?》
「いえ、休みですけど…」
《そしたらガヤさんのこと頼んでもいい?》
「え?でも明日太輔くんは…?」
《明日オフになったんだ。
それでマネージャーがガヤさんに電話したっぽくて、でも連絡つかないから俺から連絡してみたの。》
ふと視線を向けると、気持ちよさそうに眠ってる太輔くんの寝顔。
そっと額に触れるとじんわりと汗をかいてる。
《ガヤさんもAちゃんと居た方が安心できると思うし》
「……」
《…大丈夫だよ。ガヤさん、今彼女いないから》
聞いてもないのに突然何を言い出すのかと思った。
きっと千賀くんは知ってるんだね。
あの日起きた何もかもを。
そしてそれが誤解だと千賀くんからもフォローされるなんて、太輔くんどんだけ信用ないの。…なんて笑っちゃう。
《ガヤさんの話も聞いてあげてくれる?》
「…元気になったら、ね。」
《うん、お願い》
千賀くんの声は落ち着いてて優しい。
大切な仲間を想ってるのが伝わってきた。
「っ、あ、太輔くん起きたかも…!」
その時、ゴソッと寝返りをうった太輔くん。
仰向けになってゆっくり目を開けると、眉をひそめながら辺りを見回してる。
「太輔くん…?大丈夫?」
「…Aちゃん……」
「今ね、千賀くんから電話が来てて……、
千賀くん?今太輔くん起きたから代わりますね?」
千賀くんに一言伝えると、スマホを太輔くんに渡した。
「千賀?なんで電話?てか俺の携帯?なんで?」なんて画面に向かって呟きながら重い体を起こした太輔くん。
「…もしもし?」
千賀くんと電話してることを確認して私は静かに部屋を出た。
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年9月15日 12時