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「はぁ?何それ!!!
ちょっと!馬鹿にしすぎでしょ!!
女を何だと思ってるわけ?!有り得ないから!!」








そうだよね。茜の反応は当然だと思う。



本音を言うと、私も心の底からそう叫びたかった。


茜、代弁してくれてありがとう。









「そんでAも!!!」



「っ、?!」



「なんでそこでやっちゃうわけ!!!」







東京に戻ってきて連休明け


居酒屋の小さなテーブルで向かい合って座る茜が身を乗り出して詰めてくる。



思わず俯き、逸らす視線。






だって…


本当に…


巧見が可哀想に見えて。



ただそれだけだもん。同情しただけ。







「あのさ!!
Aは亮くんのこと好きなの?好きじゃないの?どっちなの?」



「好きじゃないよ」



「だったらやっちゃダメでしょー?」






語尾を上げて、呆れながらも叱る先生みたい。






「あのさ、いい?」



咳払いして座り直した茜が急に冷静になって続けた。








「Aはまず、誰彼構わず寝るのやめること!」



「…どうして?」



「どうして?!そんな質問っ…!って、わかった。
冷静に冷静に…落ち着け私」








そう自分に言い聞かせてる茜が目を閉じながら胸に手を当ててる。








「根本的なこと聞くね?
亮くんと居てAは幸せ?」



「……ううん。今は全く。
体だけの関係どころかそれすら感じなくなってるから」



「じゃあ、太ちゃんは?」



「…っ、?!」









太輔くん?




どうして今この話題に太輔くんが出てくるの?









「亮くんの言ってるAの好きな人って太ちゃんじゃないの?」



「違っ…!私、好きな人なんていないし…」



「じゃあ、どうして太ちゃんのこと避けるの?」



「……」



「急に連絡切ったりしてさ。
それこそ体だけの関係だって良かったじゃん。メシ友だって良かったじゃん。なんで太ちゃんのことは拒否するの?」








茜に痛いところを突かれて、何も言い返せない私は下唇を噛み締めた。








「Aは自分で気付いてるはずだよ?
太ちゃんのことが好きだから、気になるから、また裏切られて傷付きたくなくて一方的に切ったんでしょ?」



「…違う」



「もう、人を好きになるのが怖いんでしょ?」



「っ、だから違うって…!!」







怒鳴った私を驚いた目で見る茜にハッと我に返る。




反論する間もなくズバズバと言葉を言われて、胸が苦しくなった。




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設定タグ:Kis-My-Ft2 , キスマイ , 藤ヶ谷太輔   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年9月15日 12時

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