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「…巧見?何してんの?」
「え?寝床作りだけど」
「……え?」
ホテルに戻ってから先にシャワーを浴びて出ると、部屋の隅にあるソファーに枕を置いてどこから見つけてきたのか薄手の掛け布団をセッティングしてる。
期待してるとか、そんなことは全く無いけど。
今までの巧見からは想像もできない行動にただただ驚いて、その姿を黙って見つめた。
「んじゃ、俺もシャワー浴びてくるわ!
先に寝てていいからな!」
「…あ、うん」
やることしか頭にない巧見が別のところで寝ようとしてる。
状況だけを見れば、男女がダブルベッドで一泊なんて絶好のチャンス以外にないのに。
…なんで?おかしい。
何度も言うけど、期待なんてしてない。
別にしたいわけじゃない。
だけどここまで変わった態度をとられると戸惑ってしまう。
一人ベッドにもぐり布団を口元まで上げて眠ろうと目を閉じるけど、微かに聞こえるシャワーの音が気になってつい耳を澄ませた。
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年9月15日 12時