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「みなさん、7名様お揃いですか？
チケットお預かりします。」
地上スタッフが回収したチケット。
それを持ってパソコンに向き合い機械で何やら操作して、急いだ様子でまた戻ってきた。
「お待たせしました。
どうぞ、中へお入りください。」
先導されて機内へと向かう。
ただでさえ遅れてるからか、スタッフみんなが慌ただしく忙しそうにしてる。
「いってらっしゃいませ」
「こんばんは。
お待たせして申し訳ありません。
ご搭乗ありがとうございます。」
地上スタッフと入れ違いで声をかけてきたCAさん。
入口で出迎えてくれて、ベテラン感半端ない。
『みんな今日ファーストクラスだから1番前のところね。』
宮「えっ！まじ？やばっ！」
千「ファーストクラスって？1番いいとこ？」
『食事はいつも通りキャンセルでお願いしてるから。飲み物だけで。』
なぜか事務所から機内の食事は食べないように言われてる。
今の機内食って美味いんじゃないの？
なんか前にテレビで見たことある。
食べてみたいな。お腹減ってるし。
飛行機に乗り込むと、言われた座席に座って、行きよりも大きなフカフカな椅子に落ち着かなかった。
俺、やっぱり行きの椅子の方が好きかも。
1番前の窓側席に座って座り心地を確認する。
「すっげー！ふかふか！」って言いながら俺の隣ではしゃいでる宮田。
「ご搭乗ありがとうございます。
本日は到着機が遅れてしまい、お待たせして申し訳ありませんでした。」
宮「あっ、いや！全然！」
玉「………」
誰に対しても愛想よく笑顔の宮田と違って、人見知りが激しい俺はまた顔を伏せる。
さっきのベテランCAさんがそれぞれの席に行って頭を下げてる。
「ご搭乗ありがとうございます。
おしぼりをお持ちいたしました。」
そのすぐ後ろから現れた別のCAさん。
「えっ、あ……」
無意識に、咄嗟に、俺の声が漏れた。
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作者名：珠美 | 作成日時：2021年6月18日 8時
