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この社歴になると仕事で出来ないことはなくて、今では後輩育成がメインになってる。
可愛い後輩たちを育てることは私にとっても充実してて、何より慕ってくれる子がいると私のモチベーションにも繋がる。
「Aさん!
今日、キスマイがいます!」
「…キスマイ?」
最近同じグループに配属になった新人の木村光。
仕事中以外はキムちゃんって呼んでて、向こうもAさんって慕ってくれてる。
「えっ!?
Aさん、キスマイ知らないんですか!?」
「いや、知ってるよ!ジャニーズでしょ?
でも個人の名前までわからないわ。
キムちゃん、好きなの?」
「いえ、全然。
キンプリだったら最高でした!」
「キンプリ?
それ、もっとわからない。」
「ええー!
Aさんは誰世代ですか?SMAP?」
キムちゃん、喧嘩売ってる?
私まだ31歳なんだけど。
「KAT-TUNとかNEWSかな?
高校の時に友達が凄いハマってたよ。」
「あぁ〜今やメンバー減っちゃいましたよね。
私、錦戸くんが好きでした!」
“ THE 今時の子 ”っていう雰囲気全開のキムちゃん。
仕事は一生懸命で悪い子じゃないんだけどね、もう少し上の世代のお姉さまたちによっては厳しいこと言われちゃって泣きつかれたこともある。
「ジャニーズなのにファーストクラスじゃないんだね?取れなかったのかな?」
「いつもはファーストなんですか?」
「うん。だいたいね。
デビューしたてのHey!Say!JUMPはエコノミーだったけど。」
「えっ!?Aさん、めっちゃ乗せてますね!羨ましい〜!!」
目をキラキラ輝かせてるキムちゃんを見て、若いなぁ…と感じる。
芸能人を乗せても何とも思ったことない。
向こうだって移動手段の1つで普通に乗ってくるし、全く気付かない時だってある。
あ、でも、唯一感動したのは、ダウンタウンかもしれない。
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月18日 8時