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Aも 同じだったんだ。
もちろん再開するって聞いて嬉しかったけど、Aが今言った通り、この時期なのにそれって大丈夫なのかなって・・・
嬉しさより、不安が大きかった。
だけど、来る予定だった人達は きっと喜んでくれるだろうなって思っていた。
ライブだってそうだ。
Aは東京初日が当選したって喜んでたから、きっとショックだったはず・・・
「ライブだって、スタッフさんと距離を取るなんて出来ないし。沢山の人が密集するところで歌って踊って…って、すごく危険だけど、延期や中止になるのは嫌だと思った。」
『…うん、』
「でもそんなこと言ってられない状況になってるって……高嗣も分かってたと思う。それでも7人で集まって話し合いしたり、振り付け覚えたり、いつも通り頑張ってたよね。」
皆、何も言わなくても分かっていた。
この状況でライブをするのは難しい。
きっと無理だろうって・・・
でも、俺らに出来ることは一つだった。
毎日毎日、不安が大きくなっていく。
こんなことは初めてだし、どうなるんだろう、どうしよう、って・・・
『……ごめん、』
「え…?」
『ライブ、出来なくてごめん…』
「……うん、」
『舞台も、皆楽しみにしてくれてたのに……残念な結果になっちゃった。』
「そうだね、辛いよね…」
・・・Aの声が心地いい。
俺より少し低い体温も、気持ちいい。
『千賀がさ……よくエゴサしてんの、』
「ふふ、千賀くんが?」
『うん。この間も言ってたんだ。「皆ライブのことめっちゃ呟いてくれてるよ!」って。チラッと見せてもらったら、ユニット曲とか、グッズのこととか、色々書いてあって…』
「……うん、」
『はぁ……辛すぎる。』
ぎゅう、ってAを抱き締めた。
それに答えるように、Aの細い腕が 俺の背中に回ってくる。
「……高嗣、」
『……。』
「ちゃんと私達は分かってるよ?」
『…うん、』
「高嗣のファンは皆、ちゃんと待ってるから。ね?笑顔だよ!ニカちゃん。」
そう言って、Aが微笑んだ。
『うわ…その呼び方 久々じゃない?』
「ふふ、ニカちゃん?」
『やめろって、なんか気持ち悪い (笑)』
「ちょっと!気持ち悪いって何よ!」
・・・たまには 甘えるのも悪くない。
柄にもないけど、心からそう思った。
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nanaco(プロフ) - merさん» こんばんは (*´ω`*)♪ シーツのお話なんて誰も書かないだろうなぁと思いながら、挑戦してみました (;・∀・)笑 引き続き宜しくお願いします☆ 残り話数が少ないので、お話途中で跨がないよう頑張ります(^^; (2020年5月14日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
mer(プロフ) - こんばんは♪ シーツのお話、何だかあり得ないようであり得そうで、ドキドキしています☆楽しみにしています!! (2020年5月13日 1時) (レス) id: 6743556bd3 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - さやさん» さやさん、ありがとうございます♪ 次のお話を書きたくてスピード更新でした(^^; はい、シーツのくだりをストーリー化しちゃいました(笑) ほんの出来心、と言い訳したいところですが、Webを見た瞬間、書きたい!と思いすぐに文字にし始めました(*/ω\*) (2020年5月13日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - すんさん» すんさん、返信したつもりが出来ていなかったです、大変申し訳ございません(´;ω;) あれから動画もアップされたり、先日のリモートライブも、相変わらずお顔が宜しかった (;▽;) またWeb絡みのお話始めちゃってますが、良かったらおうち時間の暇つぶしにどうぞ(*^_^*) (2020年5月13日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 完結おめでとうございます!そして新しいお話、ものすごく面白くてお腹痛いです笑 まさかシーツのくだりをお話にされるとは思ってなかったので、びっくりです。続きも楽しみにしてます( ´ ▽ ` ) (2020年5月11日 2時) (レス) id: fa3ac91521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanacoy1139 | 作成日時:2019年12月8日 19時