26 Tside ページ27
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「お似合いだと思うよ?」
「…応援してくれる?」
「…うん。」
「ありがと〜玉っ!!大好き!!」
嬉しそうに俺に飛びついてくる千賀を 振り払う。
「お前な〜、大好きなんて俺に言うな、谷本に言えよ!!(笑)」
「そ、そんな急に無理だし//」
谷本に言えよ!って言葉が、まるで俺が俺自身に言ったみたいに 突き刺さった。
素直になれない自分に嫌気がさす。
翌日から、俺は谷本を避けるようになった。
席は真後ろだから、最初は名前を呼ぶのをやめた。
「おはよ。」
「おはよう。」
少し素っ気なくなった挨拶。
毎日交わされていた挨拶は、2日に1回、週に1、2回と、徐々に減っていった。
たまに合っていた目も、合わせなくなった。
急に態度を変えた俺に、最初は戸惑いをあらわにしていた谷本だけど…
二学期が終わる頃には、それが当たり前のようになっていた。
「菜々子ちゃん、おはよ!」
「千賀くん、おはよう。」
俺と話さなくなった分、千賀と話す事が多くなった…気がする。
谷本が、千賀の事を未だに"千賀くん"と呼ぶのが 俺にとってせめてもの救いだった。
応援すると言っておいて、自分の考えに嫌悪を抱く。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時