#12話___「FBI」 ページ17
***
______遡る事十数年前
『おー…。久々だね、赤井君』
FBIの管理する近くの広場を適当に歩きながら煙草を吸っていれば、横からかかった青年の声。
灰色の煙を吐きながら其方に目を向ければ、そこにはいつぞやの青年__赤井秀一君がいた。
あの日は雨だったからそこまでちゃんと見ていないのだが、晴れた日だとなんとまぁお顔が宜しい事で。
…未成年に手出すつもりありませんけどね
「この前はありがとうございました」
『ぇ、あ、うん』
「…何ですか」
『いやー、』
傘を前に突き出して頭に疑問符を浮かべる彼に対抗する訳では無いのだが…、
『なんか、丸くなったね??』
深い意味も無く口から出た言葉。
は?何言ってんだババァ。みたいな顔の赤井君。
実際そんな事思ってないかもしれな…いや、思ってても構わないんだけれど、とにかくまぁそんな感じの顔
丈が少し短めなジーンズにスニーカー、シャツを着ている。この前買った帽子と上着が無いのがちょっと残念だが…
うん、気に入らなかったのかこれは。
申し訳ない。
『というか赤井君。ここまでどうやって来たの、
一応ココ、FBIの管轄だったりするけど』
地面を指差す次いでに、流れる様に吸っていた煙草の火を消した。
煙は毒だ。
青年に吸わせる訳にはいかないし、
…実はここ禁煙の場所だったり。あはは。
「…貴女の、上司に聞いたんです」
『上司…ぁあ。成る程。あとでしばいたろ』
「…」
おい、ドン引きすんな。
アメリカンジョークってやつじゃんか。
へらりと笑って冗談だと返せば大して興味なさそうな返事が戻ってきた。持っていた煙草が無くなった代わりに、差し出された傘を手にすれば少し満足そうにした赤井君。
あの上司…先輩方は皆さん良い人すぎて吃驚する事の方が多い。気が利きすぎるし美男美女ばかりで、偶に自分は夢でも見てるのでは無いかと錯覚に陥る。
そしてその度、その上司に頭を叩かれるのである。
…パワハラじゃないよ。
愛じゃよ愛。
「…FBI、」
私の上着に目を移した赤井君はそう小さく呟いた。
少し大きめの、私が着ているFBIの上着だ。
『何だい、興味あるの?赤井君』
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カーミィ - すごく面白いです。更新お願いします‼️ (6月11日 23時) (レス) id: 1079b99541 (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さん…というか沖矢さん頭なでなで羨ましいのね(笑)……何それくっそ可愛ええな(真顔)推しが可愛すぎて辛い…更新楽しみにしてます! (2020年4月25日 16時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 咲さん» 返信中々出来ずすみません。赤井さん格好良いですね本当…同士が沢山いる様で何よりです))格好良い=赤井秀一と勝手に脳内変換されるくらいにはなってます。ありがとうございます、これからも楽しめる作品に出来る様、更新頑張っていきたいと思います! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - あずさん» 返信中々出来ずすみません。ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。言葉は大切ですよね(便乗)更新頑張ります! (2020年4月25日 11時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - すごく面白いです!更新されるのを楽しみにしています!赤井さんカッコイイですよね〜。続き楽しみにしています♪頑張ってください!! (2020年4月1日 15時) (レス) id: bc6f57181b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年3月21日 21時