12.十八の心境 ページ13
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任務は怖いくらいスムーズに進んだ。初めてとは思えない程の体術の拳銃捌きに目を見張った。中也の出番も無く的組織を片付けてしまった教育係さんは、人を殺したばかりなのに笑ってた。
まぁ私も中也も……マフィアに慣れればこれくらいの殺し何とも無いのかも知れないけど、
敵を倒すなり教育係さんは私達二人の方へ走ってきた。何かと思えば、
『大丈夫ですか?二人とも。怪我は?』
何、人の心配?
自分の事心配すれば良いのに。
彼の左腕は見事に斬られていた。何処でしくじったのか大方の予想はつくが其の相手はもう撃ち殺されている。
中也はそれを見るなり、教育係さんの心配をし始めた。
太「ねぇ、教育係さん。本当に人を殺すの初めて?」
『当たり前ですよ。何だと思ってるんですか私を』
太「ただのしがない教育係」
『……あ!中也君、その血は返り血ですか?自分のものじゃ無いですか…ってえぇ…頰にも傷あるじゃ無いですか……』
中「ガタガタ五月蝿ェ!!!!お前は俺の母親かよ!!!!」
『何ですかその口の聞き方は』
中「ぐっ……兎に角早く手前…Aは治療受けて来い!!!!」
教育係さん相手じゃ中也もこの始末。何で中也はそんなに、疑わしい教育係なんかの云う事聞いてるのさ……
ほんと、これだから相棒(小)は……
騒がしい教育係さんはさっと身なりを整えて、黒服の運転する車に乗り込んだ。
不服にも私の隣は教育係さん。最悪。
『この私の初任務を考えたのは太宰君ですよね?』
太「そうだけど……?」
『無駄の無い作戦、流石幹部ですね太宰君。
通りで部下さんの動きも良い訳だ』
そう云った教育係さんは、「まだ子供なのに」と笑って私の頭を撫でる。
それが嫌で手で払い退ければ少しだけ哀しそうな顔をする。何故そんな顔をするのか私には理解出来なかった。
十八歳は世間一般的に大人扱いされるのに。
教育係さんは"子供"だと笑う。中也に鼻で笑われ、何時もの様に揶揄えば「喧嘩しない」と鉄拳が落ちた。
『喧嘩するほど仲良いのは構わないですけど、過度な喧嘩はやめなさい。』
太/中「「はい…」」
『宜しい』
謎が多いし、上からな態度に腹が立つのに、教育係さんに怒られても
不思議と悪い気はしなかった。
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ルイ - 面白かったです!頑張ってください!大好きです! (2020年8月2日 13時) (レス) id: c97e70c31b (このIDを非表示/違反報告)
翠翡(プロフ) - 作者様の色んな作品を読ませていただいております…本当、どれも大好きです……作者様のファンです…!無理せず、更新頑張ってください!(更新される度にお星様を押してるのですが無効化されてしまって…解せぬ…) (2019年8月19日 18時) (レス) id: b9f5a69d57 (このIDを非表示/違反報告)
557*ココナ(プロフ) - 新作…!トリップですか!!無理はしないでくださいね…? (2019年8月18日 21時) (レス) id: 5b405d618a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 22時