10.後ろの殺意 ページ11
自分の横を楽しそうに手を繋いで歩く幼女ことエリスちゃん。後ろから少しずつ増している殺意は多分だが気の所為なんかでは無い。
エ「ねぇA。貴方治から冷たくされてるのよね?」
『冷たく…まぁそうですね。
冷たくというよりは塩対応の方がしっくりきますが。それが何か?』
エ「目には目を………、って事で塩対応には塩対応よ!大方治の事だから、警戒心解くなんて事無いわ」
エリスちゃんに手を握れながらゆっくりと考え始める。つまりは太宰治君に冷たくしろ、と。警戒心は無理矢理解かずに自然に解けるのを待つ。
彼方が塩なら此方も塩で行こうなんて簡潔的な作戦だか意外と期待出来るかも知れない。
私此れでも塩対応諸々のスルースキルは本で学びましたから。
18の男子一人に塩対応等容易い事。
少々気は引けますがやるしか無いでしょう。
『分かりました。やってみますね』
そう云えば「ええ!頑張って!」と云われる。
うん、だから何時から私は励まされる側になったんだろう。
*
服を買ったあの日から早数日。特にやる事も無いので暇を持て余す。訓練兼私の初任務があるのは生憎今日の夜八時から。
寝てしまいそうだが多分大丈夫だ。ここ数日だけの話だから分からないが自分は多分夜型。
なら、問題無いだろう。丑三つ時くらいまで起きていても問題無い筈。あまり遅いと首領に怒られるのは心得ている。
『……受け身が微妙ですね』
暇を持て余した結果、この前行った中也君との対人訓練の録画を見る。
流石と言ったところか___中也君の動きには無駄が無い。勿論自分もその辺の一般人より動けているがまだまだ鈍い。
これも改善の余地ありですかね
そんなこんなで録画を見ていればあっという間に時刻は七時半。
あの二人より早くマフィアのロビーに行く。威厳を持て自分。
「あれ?早いんだね教育係さん、私が一番に来たと思ったのに。」
不服そうな声がして振り向けば其処に居たのは私の中でぶっちぎり一位の問題児太宰治君がいて。
『太宰君も早いですね。三十分前ですよ?』
太「私が早く来たら駄目なの?」
『いえ、寧ろ早く来る心掛けは素晴らしいと思います』
そう云えば「ちぇっ」と舌打ちする太宰君。
お行儀悪いですよ。
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ルイ - 面白かったです!頑張ってください!大好きです! (2020年8月2日 13時) (レス) id: c97e70c31b (このIDを非表示/違反報告)
翠翡(プロフ) - 作者様の色んな作品を読ませていただいております…本当、どれも大好きです……作者様のファンです…!無理せず、更新頑張ってください!(更新される度にお星様を押してるのですが無効化されてしまって…解せぬ…) (2019年8月19日 18時) (レス) id: b9f5a69d57 (このIDを非表示/違反報告)
557*ココナ(プロフ) - 新作…!トリップですか!!無理はしないでくださいね…? (2019年8月18日 21時) (レス) id: 5b405d618a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 22時