おめでとう ページ39
卒業式当日、
彼女のロッカーに1枚の紙切れを入れた。
『至急、国語準備室へ』
これで彼女が来なかったら諦めよう。
気持ちを落ち着かせるように煙草を吸いながら彼女を待った。
「ふぅ……。」
すると、扉の向こうから誰かがやってくる音が聞こえる
ガラッーー
「っ、先生っ…」
勢いよく扉が開いたら息を切らした彼女がいた。
無造作に乱れた髪は急いで走ってきたことが伺える。
「これ、どういうことですか…」
「まぁまぁ、そんな急かさないで。」
紙を見せながらそう言う彼女を遮って
俺はずっと聞きたかった質問をした。
「1個聞いてもいい？」
「…はい。」
「山田は本当に俺のことが好きだった？」
「っ…！好きですよ！」
「それは勘違いじゃないって言える？」
彼女はまだ若すぎる。
だから、ほんの一時の気持ちで俺のことを好きだと思い込んでるんじゃないかと不安だった。
「当たり前じゃないですか！
私が…私がどんな思いで先生を想っていたかなんて
分からないと思いますけど、
私は生まれて初めて誰かに想いを伝えたんです！」
っ……。
彼女がこんなにも自分のことを思っていてくれたことに胸が熱くなる。
ギュッーー
俺のことが好きだと真っ直ぐに伝えてくれる君を見ていると愛しさが込み上げて来てたまらず彼女を抱きしめた。
「あ、あの…。」
「ん？」
「どういう状況ですか、これ。」
「抱きしめてんの。」
「えっと…それは何故。」
「なに、ダメなの？」
「え…」
腕の中であたふたする彼女が可愛くて
「好きだって言ってんの。」
ずっと伝えたかった言葉をやっと口にした。
照れてると思えば嬉しそうにして
嬉しそうにしてると思えば涙を流して
ぎゅっと俺にしがみつく彼女が愛しくて堪らない
「山田、卒業おめでとう。」
「っ…はい。」
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cherrys(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます(^^)最後まで2人を見守ってくださりありがとうございました！！ (2021年2月8日 13時) (
レス) id: 52f53e81b2 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 完結お疲れ様でした。教師と生徒…禁断の恋。お互いそれなりに我慢した甲斐があって？幸せになれた事が嬉しいですね。 (2021年2月8日 0時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
cherrys(プロフ) - みかさん» みかさんコメントありがとうございます！！面白いと思って貰えるように頑張りますね(^^) (2021年1月30日 12時) (レス) id: ba9822c346 (このIDを非表示/違反報告)
みか - 続きが気になる小説です！ (2021年1月30日 9時) (レス) id: 53b101611a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cherrys | 作成日時：2021年1月17日 19時
