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廉side
こんなに泣いたのは生まれて初めてというほど
止めどなく溢れる涙が便箋を濡らしていく
嗚咽混じりに便箋を握りしめてただただ泣いた
母ちゃんが俺をどんな思いで施設に預けたのかも
俺と離れてどんな思いで毎日暮らしていたかも
母ちゃんの俺に対する気持ちが、優しさが、愛が
岡崎さんの話とこの手紙の中にあふれていた
たった1人の家族
俺にとっても何よりも大切で大好きだった母ちゃん
そんな母ちゃんの生きている姿にはもう会えないけど
俺はきっと世界中のどんな子どもよりも優しくて深くて温かい愛をもらっていた
母ちゃん、謝るのは俺の方だよ
母ちゃんの苦しみに気づいてあげれなくてごめんな
息子として親孝行もできなくてごめんな
離れ離れになっても会いに行ってあげれなくてごめんな
謝罪の言葉しか浮かばない自分に
さらに苛立ちが募った
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2019年3月9日 15時
