Smilest 7

283 〜Fside 〜 ページ27

.



ハ「え、そんな驚きます？笑」





そりゃ驚くよ。Aの話だし





藤「……いや、別に…」





冷静を装って、耳を傾ければ





ハ「わたし、いけると思ったんですよね〜、
その男の人の事、好きだったんですよ。
相談って口実つけて会ったりしてて、、、」





ペラペラ話だした彼女の話は



偶然なんかじゃなく、



はじめてAの泣き顔をみた時の話。





ハ「…って、こんな話面白くないですよね、笑」



藤「いや、続けて」






……結局、




彼女と別れて正式につきあいだしたけど



彼が別れた彼女の事ひきずってて



うまくいかなくなったって



そういう話。






ハ「ひどいと思いません？笑」




藤「…お互いさまじゃない？」




ハ「え？」






Aとサトシ君が別れる原因作ったハセちゃんも、



ひきずったままつきあいだした彼も、



どっちも悪いだろ






藤「本当に傷ついたのは、ハセちゃんでも
彼でもないでしょ」





傷ついて、泣いてたのはA





てかさ、




藤「会ってどうするつもり？」



ハ「え？」



藤「藤北さんに会いたかったんでしょ？」





わざわざチーズケーキ買いに行ったりして





ハ「…知りたいじゃないですか、
彼がどんな子が好きなのか。
…もしかしたら、彼女だってまだ彼の事…」




藤「……だとしたら？」




ハ「別れますよ、きれいさっぱり、笑」





なんで笑って言えんの





藤「…だったら、最初から…」



壊すなよ…




ハ「え、なんか怒ってます？」



藤「……別に」





サトシ君がAに未練があるって事だけは



よくわかった





やっぱり、大人ぶって弁当買いになんて



行かせなきゃ良かった……






ハ「…………、あれ？聞いてます？」




藤「…ん？」




ハ「だから〜、また相談にのってくださいって
お願いしてるんです」




藤「無理」




ハ「えぇー、ダメですか？」





上目遣いの達人かよ。




そうやって、サトシ君の事おとしたんだろうけど



俺には通用しないから





藤「帰るわ」




ハ「えーやだ。もうちょっと飲みましょうよー」






掴まれた腕を離して立ち上がる



.

284 〜Fside 〜→←282 〜Fside 〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す