君の嘘、僕の嘘 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:18 hit、合計:259,503 hit

6 ページ6

お祝いだから、
奮発しちゃおうってデザート
まで頼み

話に花を咲かせる

最近はモデルよりも役者さんの
お仕事がしたいって、
言ってたから、

私も自分の事のように嬉しい

柚「それでね、誰の恋人役だと思う？」

私「えー、私知ってる人？」

柚「知ってると思うよ？
新しい職場に、ジャニーズよく
いるでしょ？」

私「ジャニーズか……誰だろ？」

何故か、私の頭の中に、玉森さんが
浮かんだ

そして、違っててほしいと、
強く思った

ドラマによく出てる人
と絞り出して答える

私「関ジャニの大倉さん？」

柚「ぶー」

私「JUMPの山田さん？」

柚「ぶー」

私「えー、……わかんない」

違っててほしい

柚「キスマイだよ、キスマイ」

私「藤ヶ谷さん？」

柚「おしい(笑)」

私「……おしい？」

私の口からは、言いたくない

何故かそう思った

柚「玉森さんだよ」

私が言いたくなかった名前を
柚葉は、簡単に言った

私「……そうなんだ」

どうして、

出会ってほしくなかったって

思っちゃうんだろう

柚「この前、台本の読み合わせが
あってね、めちゃくちゃかっこよかったの。
初対面だったのに、
柚葉ちゃんって呼んでくれた時
なんて、泣きそうになったよ」

私の名前は、覚えてくれないくせに、
他の人の名前は覚えるんだ

一目惚れって、あるんだねって
照れたように笑う柚葉

そうだよね、あんな素敵な人
好きになっちゃうよね

お似合いだと思う

彼に似合うのは、

こういう子なんだ

柚「Aは？
新しい職場には慣れた？」

私「うん、だいぶ慣れたよ。」

柚「マチ姉がいるから、平気か」

恋をすると綺麗になる

その通りだと思う

ただでさえ綺麗な柚葉が
魔法にかけられたように、より綺麗に見える

大丈夫、今なら引き返せる

わたしのは、恋じゃない

ただ、あの人に名前を呼ばれたい

あの声で呼んでほしい

ただそれだけ、きっとそれだけ

私は、柚葉の恋を応援するんだ