君の嘘、僕の嘘

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私「さすがですね」



藤「え？笑」



私「聞いた事ある、キングって」



藤「やられちゃった？」



私「やられない、でも、お兄ちゃんみたい」



藤「兄ちゃんかよ(笑)」





じゃ、後でねって、みやっちと
一緒にスタジオに戻っていった




うん、藤ヶ谷さんは、お兄ちゃんだ



なんか、器でかそうだし



安心感っていうのかな、そういうのがある




おかげでこの後のご飯も楽しみになった




何を聞かされるのか知らないけど






柚「じゃあ、帰るね、
近いうちご飯行こ？」



私「うん、行く行く。
気をつけてね」




スタジオに戻ると、
柚葉は帰るところで、




柚「これから、裕太とご飯いくんだ。
今日こそは、がんばってくる」



私「ん？うん」




なにをがんばるんだろう





柚葉が耳打ちで



柚「キスもまだなの」



私に爆弾をおとしていく




待って



恋人同士のふたりより、先に
キスしたの？わたし



固まる私に




柚「やだ、A、純情だなぁ」




そういうわけで固まってるわけじゃないけど




私「びっくりした」



柚「じゃあね、報告するから！」




いや、



いらないよ、



そんな報告はと思いながらも




私「うん」




返事してるし……





帰るのを見送ったら、



まるで台風の目でも去ったような気分






マ「Aちゃん、メイク室片して
帰ろう〜」



私「はーい」





……今日こそは、持って帰ってって


言ってたくせに、


これから、デートか……




やっぱり嘘つきじゃん






マ「Aちゃん、どした？」



私「……好きでもない子に、
キスとかします？」



マ「え？どういう事？」



私「彼女の友達に、キスとか
しませんよね？普通」



マ「普通はしないね」



私「……ですよね」



マ「待って、されたの？」



私「……いえ、例え話です。
彼女の友達って知らなかったら？」



マ「彼女より、好きになっちゃったら
するんじゃない？」




彼女より、すき？



……いや、……ないでしょ





マ「ま、若いうちは、
何事も経験よ、悩むのも経験。
がんばって、笑」



私「だから、私の話じゃなくて、」



マ「はいはい、笑」



私「もー」

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