小さな幸せ

11〜Ki side〜 ページ11

私「北山さんちも、近所？」




聞いた瞬間、まずいって顔して
謝ってくる



別にAちゃんに、バレても
なんの問題もないし、近所って聞いたら
テンションがあがった俺がいる




北「ここ、よく来んの？」



私「ううん、お風呂が壊れて……」




どおりで……



たぶん、見たら気になってたかもしんねえ



腰に手あてて、牛乳飲んでたら(笑)




二「え、大変じゃん！
修理とか頼んだ？」



私「あ、はい、1週間後に直ります」



二「1週間？1週間ここに通うの？」



私「まぁ、近いんで、」



二「ミツんちも、近いよ、すぐそこ、
あのマンション」




100メートルくらい先の
俺のマンションを指さす二階堂




私「え！うち、その裏のボロアパートです」




ほんとに近いじゃん




二「まじ？ なんだなんだ、よろしくね〜(笑)」



北「お前、近くねーだろ！(笑)」



二「この辺、家賃高いでしょ？」



私「そうなんですけど、あのマンションの
おかげで日当たり悪いから、うちは
安いんです」



二「日当たり悪いの？それは困るね」



私「そうなんですよ！洗濯物乾かないし、
なんか昼間でも薄暗いし！」



二「あのマンションのせいでね！」



私「あのマンションのせいで！」



北「わーるかったな！(笑)」



私「あ！」




慌てて、口を抑えてる(笑)



その姿に、二階堂と爆笑すると
顔真っ赤になっちゃってるし




二「うはははっ、おもしれ〜、
何ちゃんだっけ？」



私「Aです」



二「Aちゃんね、ミツの友達でしょ？
俺わかる？」



私「わかりますよ(笑)二階堂さん」



二「Aちゃんは、玉のファン？」




あ、



こいつ、



察したな



企んだ顔して、俺をみて、ニヤニヤしてる




私「え！なんでわかるんですか？」




自分の服とか、キョロキョロして
確認してる



どこにも書いてないからね(笑)



ちょんまげのシュシュは
玉カラーだけど、本人見えてないし




二「ミツんちの、風呂入ればいいじゃん(笑)」




こ、こいつ……




私「え？」




ほら、Aちゃん固まっちゃったし




二「日当たり悪くしちゃってんだから、
それくらいしてあげなきゃ(笑)」

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