小さな幸せ

10 〜Ki side〜 ページ10

．




二「ミツ、なんでしかめっ面で
携帯見てんの？(笑)」




歌番組のリハが終わって
控え室で二階堂に話しかけられる




北「いや、別に」



二「女でしょ(笑)」



北「は？ 違うよ」



二「あ、焦ってる」



北「うるせーな(笑)」



二「なんだよ、彼女できたんなら、言ってよ」



北「だから、違うって(笑)」



二「ふーん、なんだつまんない」




いや、もっと聞けよ、



聞いてほしいんだよ(笑)




二階堂には、割となんでも話せる


年下だけど、気があうっていうか、


俺の良き理解者だし




この前、ヤスと飲みに行って
知り合った女の子



俺、あんまり一目惚れとかするタイプ
じゃないし、よくわかんないんだけど、



ギャップにやられたというか、
単純にもっと知りたいって思って、



ヤスに連絡先を聞いた



今までだって、知り合う中には
メンバーのファンだって言って
ガンガンアプローチしてくる子いたけど、



そんな子ではない、全く違うタイプ



全然くいついてこないし、
むしろ、拒否られてる？



俺に興味がないって事だろうけど、
逆に気になる




北「あのさぁ、ライン、ブロックするって
どういう事？」



二「え、なになになになに？
誰にブロックされたの？」



北「ん〜、友達？」



二「友達？ 友達はブロックしないでしょ」



北「だよな、じゃ、友達と思われてないんだな」



二「気になる子？」



北「……わかんねぇ、玉のファンだし」



二「ふふっ、やっぱ女じゃん(笑)」



北「終わったら、うちんとこの
サウナ行かね？」



二「いいよ、じっくり聞いてあげるよ、
その後、焼き鳥おごりね？」



北「わーかったよ(笑)」




歌番組の収録が終わって、
二階堂と、うちの近くのサウナに行く



結構穴場



じーちゃんとかしかいないから、
行きやすくて、しょっちゅう行ってる




店に近づくと、二階堂が笑い出す



二「ちょっと、見て！(笑)」



指さす方を見ると、


自販機の前で、あきらかに風呂上がりの
女の子が、腰に手をあてて、牛乳を飲んでる



北「バカ！指さすな！(笑)」



って、あれ？

11〜Ki side〜→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す