対価 ページ26
一瞬辺りが静まり返ると、幹部達はヒソヒソと話し出す。
エ「科学が発展した国。そのようなことが決してないとは言えませんが……」
ｼｮ「本当にそんなことができるんすか？」
ゾ「……いや、確かにフィルソ国の兵は様子が変やった」
シ「普通にこの話で納得するくらいや」
グ「それで母国を潰したい、か……」
ト「勝率はあるんか？そのサイボーグらに」
『治癒能力の実験がまだ未完成の今なら。サイボーグの回路は、左耳部分に集中しています。そこを破壊できれば、サイボーグの動きを止められる』
ト「左耳？」
『見掛けは人間そっくりなので、何も知らない敵兵は人間の急所を狙おうとします。相手の耳を狙う兵なんて、滅多にいないないですから。
……それか、フィルソ国の城内、国王の部屋にある一番大きなコンピューター。それに、あるプログラムを繋げればフィルソ国全てのサイボーグをショートさせることができます』
ト「そのプログラムは何処にあるんや？」
『既に私のUSBに入っています。……ただ警備が厳しく、国王の部屋に入るのは難しいかと』
グ「話はわかった。……が、それで俺達が協力してなんのメリットがある？」
『国の併合。フィルソ国の科学力も、全て渡します。
……それに、我々国は戦争がお好きだと耳にしたので』
私の言葉に、総統はニヤリと笑う。
……とても愉快そうに。
グ「もし俺達がフィルソ国の王の首を取ったとして、国民に今以上の労働を与えるかもしれんぞ？」
『それはありません。……我々国は緑で溢れている。国民が幸せに暮らせている証です。でも、もし本当にフィルソ国の国民にそのようなことをするのなら……』
私は総統に向けて、深く頭を下げる。
突然の行動に幹部達はざわつくが、総統は表情を変えない。
グ「なんの真似だ？」
『私の……王族の首を差し上げます。だから、フィルソ国の国民に手を出さないでください』
グ「……自己犠牲の精神か？」
『国民の笑顔を守れなかった。今の私にできることは、これしかありませんから』
サイボーグの弱点を知っているとはいえ、激しい戦争になることは確かだ。
その対価が国王と、その子供の2人の首で済むのなら、安いものだろう。
……それで、もう1度国民が幸せになれるなら。
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シリウス(プロフ) - hatunefranさん» 少し調子にのってしまいました← ありがとうございます！自分ではあまり自信がないんですけどね(苦笑 (2018年12月11日 18時) (
レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - タイトルのところが絵になってる！！つか、絵上手！ (2018年12月11日 17時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - シリウスさん» 気にいってくれたのなら幸いです！今度は、別の小説の方の夢主も作ろうと考えています (2018年11月24日 12時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
シリウス(プロフ) - hatunefranさん» え、めっちゃ可愛い……← ありがとうございます！このような夢主ちゃんの画像が来たのは初めてなので、とても嬉しいです！ (2018年11月24日 8時) (レス) id: 6232b3f710 (このIDを非表示/違反報告)
hatunefran(プロフ) - シリウスさん» http://uranai.nosv.org/uploader/common/6/9/6/6967f861302983377b211eba080f315d.png 見れますか？ (2018年11月24日 0時) (レス) id: 674bbad439 (このIDを非表示/違反報告)
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