27*気を使ってくれている ページ34
[SIDE:A.T]
「彩ちゃん、裕也君。
晩御飯にしましょう。」
そう七海さんにこえをかけられたのは、
丁度、服を片付け終えた後だった。
「分かりました〜。
行きますっ。」
敬語の私に対して、
「はーい。
今日の晩飯なに?」
タメ口の裕也君はなんだか大人に見えた。
「ねぇ、なんで急にタメ口出来るの?」
肩をチョンと叩くと振り向きながら答える。
「力、抜いたほうが楽だからだよ。
あっちもタメ口使われたほうが嬉しがる。」
そう言った裕也君の表情はどこか悲しげだった。
「じゃあ、使ってみるよ」
“あぁ。”と返事をしてくれて親近感が湧いた。
「ごめんね。
道わからなかっただろう」
康太さんが頭をかく。
どうやら癖らしい。
「じゃあ、いただきます!」
この家に来て初めてのご飯だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜
「あのね。彩ちゃん、裕也君。
養子の係の人に二人共優秀だったと聞いたわ。」
私は、優秀じゃない。
誰とも必要とされていなかった。
「途中受験しない?」
若武がやったっていう、あれ?
「そうだ。
新しい気持ちに変えよう。
なにかやりたいことはないかい?」
二人共、気を使ってくれている。
はっきりとわかる。
「やりますっ。
彩と一緒に。」
え?
裕也君…??
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みやび@KZ部屋(プロフ) - すみません、1話の、「普通の償い」は、「普通の報い」だと思います (2019年1月4日 18時) (レス) id: fee431c3c3 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美華 - はじめまして!ものすごく面白いです!続きが気になります! (2016年8月26日 13時) (レス) id: eae0f998fc (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 美蘭さん» ありがとうございます!今作り中です!(笑) (2016年8月22日 11時) (レス) id: 8d965916f6 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - La merさん» ありがとうございます!第二章をよろしくお願いします (2016年8月22日 11時) (レス) id: 8d965916f6 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - 雫さん» 雫さん!一章完結おめでとうございます!続編!楽しみに待ってます! (2016年8月21日 20時) (レス) id: a378f75823 (このIDを非表示/違反報告)
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