探偵チームKZ事件ノート 彩の秘密は知っている〜思い出編〜

純白の羽 ページ22

若武side

あれは・・・いつの頃だっけ？

多分、メンバーが5人だった頃だと思う。



あの日、特別クラスで作文を書く宿題が出た。

書き終わらなかったら、家でやることになってたから皆、夢中で作文用紙にシャーペンを走らせていた。

でも、焦っていない奴が1人いた。

それがアーヤだった。

アーヤは目を閉じて、腕を組みながら何やら考えこんでいた。

少ししてアーヤはゆっくりと目を開いた。

その目は、とてもやる気になっているような、得意になっているような

そんな目だった。

アーヤが目を開くのと同時に背中から折り畳まれていた白い2つの何かが勢いよく後ろに広がっていった。

じっと見てみると、それは・・・

白い・・・いや、純白と言ったほうがいいほどキレイな羽が、はえていた。

アーヤが天使に見えた瞬間だった。

目の前の光景に驚いて、周りにいる皆に目を向けると、上杉・小塚・黒木、さらに先生までもが、呆然とアーヤの背中にはえている羽を見ていた。

よかった、俺がおかしいんじゃなさそうだ・・・

俺たちが呆然と見ているなかでアーヤは悩む様子も無くサラサラと作文用紙にシャーペンを走らせていた。

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