HERO 【基山ヒロト】

∴HERO-2∵ ページ4

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｢みんな、父さんから話があるそうよ｣






みんなが席につき、さあご飯を食べ始めよう。

瞳子姉さんが話し始めたのはそんな時だった。




『父さん』という単語を聞き、みんなは一気にテンションが上がる。

……私を除いて。



父さんが嫌いとかそういうことではない。


ただ私はみんなよりお日さま園に来るのが遅めだったから父さんとの関わりが少なかったのだ。





｢父さん！？なになに？どんな話？｣


｢早く聞かせて！｣




みんなはきっと異常なまでに父さんを溺愛している。

別に好きなことはいい事だと思う。


家族に捨てられたみんなだからこそ助けてくれた父さんはきっと誰よりも優先すべき人にはなってしまっていると思う。





｢これを読めばわかるわ
……と、言っても私は何も聞いていないんだけど｣




瞳子姉さんがみんなに手紙のようなものを配っていく。



手紙は私と瞳子姉さんを除いて全員分あるようだった。



なんだか悪い予感がした。






＿＿＿みんなの目から光が失われる。

手紙を見て小さい子供のように喜んでいたはずのみんなの目は洗脳されているかのような怖い目に変わっていった。







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