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*第4話* ページ6

「もし一括払いが難しいようでしたら、分割払いでも大丈夫ですよ」

「いや、そもそも私そのカメラを買う気はないので…」

引き下がらない店員に対し、
流石のAも怪訝な顔をする。
面倒事が苦手だからこそ、
穏便に適当に流そうと思ったが
お金のこと、そしてこれからの
相棒のこととなると流石にそうはいかない。
ここははっきりと主張を、と口を開いたその時

「チッ」

「えっ」

舌打ち、紛うことなき舌打ちである。
これには(自称)穏健篤実、大抵のことは
大海原へと流せる小鳥遊Aも
目を丸くさせ、ぱちぱちと瞬きをした。

「お客様、失礼ですがお歳は?」

「え、は?19ですけど…」

「おっと、これは失礼致しました!
確かに、これはお子様…未成年の方に売るものではありませんでしたね。」

舌打ちをしてから態度が一変、
これにはAも怒りを通り越して
唖然としていた。

こんな人、本当にいるんだーーー。

こちらに経済力が無いと分かった瞬間、
小馬鹿にしたような対応を取る
店員の言葉を聞き流しながら
今日はとことんついていないな、と
考える。

ふと、今日はテレビの星座占いが
最下位だったことを思い出す。
ちくしょう、ラッキーアイテムを
確認しておくんだった。

「お客様、どうなさいましたか?」

店員が少し眉間に皺を寄せながら
Aの顔を覗く。
これ以上、ここにいるのは自分の胃にも
悪影響だと結論づけ
どう上手く断ろうかと、思考を巡らせていると

「お嬢さん、ちょっと失礼しますよ」

身長は180cmくらいだろうか。
物腰は柔らかく、振る舞いは紳士的。
七三分けの黒髪に黒縁のメガネ、
黒のスーツがその端整な顔立ちを
際立たせていた。

インテリイケメンと表現しても
差し支えないであろうその男性は、
Aに軽く微笑むと
「すみません」
と店員に話しかけた。

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設定タグ:ヒプノシスマイク , 碧棺左馬刻 , MADTRIGGERCREW   
作品ジャンル:ラブコメ
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ryi - な、、つ、、だっとぉ?!、サマトキsummerで授業中笑って怒られました (2020年10月5日 10時) (レス) id: 6b47d62694 (このIDを非表示/違反報告)
ろはこ(プロフ) - Thistle*さん» ご指摘ありがとうございます!先程訂正しておきました。全く気づいてなかったので助かりました……!引き続き更新していくのでよろしくお願い致します! (2019年4月13日 1時) (レス) id: e686fa565e (このIDを非表示/違反報告)
Thistle* - コメ失礼しまーす!えっと…さまとき様が一番最初に出てくるところが、青棺になってますよ! 更新頑張ってくださいね! (2019年4月12日 23時) (レス) id: d67f03efe8 (このIDを非表示/違反報告)
ろはこ(プロフ) - りゅうとさん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年8月4日 21時) (レス) id: 9bbefb7ab5 (このIDを非表示/違反報告)
りゅうと(プロフ) - 内容が凄く好きです!続き楽しみにしてます!! (2018年7月22日 23時) (レス) id: 2265138f3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろはこ | 作成日時:2017年11月30日 19時

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