家族の本当 ページ4
FromA
その後の休みはあっという間に過ぎてしまった。2人と一緒にマグルの街に買い出しに行ったし、長いこと聖マンゴ病院という所の特別調査員としてアメリカに行ってた彼らの娘さんにも会った
彼女はとても綺麗で、優秀で、何より優しかった
伯父さんと伯母さんが寝室に行った後2人でリビングに残って暖炉の前で一緒の毛布に包まった
「私たち遠い親戚の筈なのに、なんか姉妹みたいに感じるわ」
そう言ってくれた彼女の目はそれが本音だと言っていた
なんとなくそう感じたし、そうであって欲しいとも思った
「そうだったら嬉しいよ。2人にはとても感謝してる。勿論、私の受け入れに賛成してくれた貴女にも」
「私が反対する訳無いわ!最初から貴女は何となく私に似てるって感じたの」
2人きりで暖炉の前で暫く話し込んだ時、彼女がそう言った
彼女は持っているワイングラスを揺らした
「今日初めて会ったのに…」
「えぇ、でもその髪にその目は私にそっくりよ。写真を見て分かったわ…実はね…私には妹が居るはずだったの」
「え、でも…」
私は暖炉の上に沢山飾ってある写真たてを見た
「うん。そう、流産でね…家族みんなが望んでたの。勿論その子と貴女は違うって分かってる。貴女は貴女で、ただ1人のかけがえの無い人よ。でも…もしかしたら貴女かもしれないって思ったの…ごめんなさい…」
初対面の彼女の涙を見ても然程驚かなかったのはなぜか分からない。私は彼女の肩を摩った
「ううん。私は貴女を責めない。別に私をその子だと思ってくれててもいい。でも、自分を責めないで。妹を亡くして貴女も辛かったはずでしょ」
彼女は暫く無言で私に縋るように涙を流した
「私もね、実は思ってたんだ。もしかしたらこれまでの11年間は全て嘘で、此処で生きるのが私の本当の人生かもしれないって」
そして心の底からそうであって欲しいと願っていた
「でもその逆に、今ここにいて私が魔法を使えてるのは夢で、目覚めたらまたあの景色の繰り返しに戻るかもしれないとも思うことがある…」
怖いのかと聞かれたら、そうなのだろう
あの辛い日々、自分の何もかもが認められず、唯そこに存在する事しかできなかった
逆戻りは絶対に嫌だった
「だから…君が、私がここに居てもいいって言ってくれたら…私は…ただ私は『本当の人生に戻ってきた』だけだと思えるって、さっき少し思ったんだ」
今度は私が彼女に抱き締められる番だった
彼女はただ無言で私の肩を摩ってくれた
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エマ - 「私だってもう教師なのに」という教授のセリフが堪らなく可愛くて悶絶しました。ありがとうございます。 (2月12日 0時) (
レス) @page27 id: 39c076b3bd (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - お話とても面白かったです。この先どうなるのか更新楽しみにしています。 (2023年3月9日 23時) (レス) @page33 id: e3d27a2b53 (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - 箱さん、コメントをくださり誠に有難うございましたした。 (2023年3月8日 3時) (レス) @page31 id: d439bf7a27 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年2月27日 22時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
nagisa(プロフ) - ユカさん、ありがとうございます。もう少し頻繁に更新できるように頑張ります。 (2023年1月16日 22時) (レス) @page30 id: cffaeac670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nagisa | 作成日時：2022年3月13日 8時
