その約束、すでに時効【凪 誠士郎】

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でも。






『だ、だめ』









凪｢なんで｣











『私まだ、好きとかわかんないもん』










凪｢でも付き合ってるよ｣











『好きじゃない凪くんとキス出来るなら、好きじゃない世一くんともキスできるね私』












凪｢…………はあ｣











なにか諦めた様子の凪。









しかしゆっくりと押し倒してくる。












凪｢Aはそんな意地悪なこという子だったっけ｣













『っねえ、この体勢やだ』














凪｢………どうしたら、Aは俺の事、好きになってくれる？｣












『……こーゆー事しなかったら、かな』













凪｢ごめん無理。仮にでも俺たち付き合ってるし、スキンシップなきゃ生きていけない。｣













『いやまってこれスキンシップの度を超えているよね』















凪｢Aは潔が好きなの？｣













『いやだから世一くん好きじゃないって！てか私好きとかまだ分かんないしほんとに』















凪｢……前から思ってたけど、なんで潔だけ名前呼びなの｣














『っえ、話してる時に名前で呼んで欲しいって言われたから』












すると凪はちっ、と舌打ちをする。













凪｢俺の事も名前で呼んで｣














『ぅえ、それは難しい』











凪｢は、なんで｣










『や、なんか恥ずかしい』








そういって凪から視線を外すと、










凪｢はーーーーーー、ほんとにさあ｣









その瞬間Aの頬を掴み、自分の方に向け、

下半身をグッ、と押し付けてきた。

少しかたいモノが当たる。












凪｢俺、こんなに我慢してるんだよ。わかってる？｣








あまり意味がわからなくて








『……………わかん、ない』












凪｢なにそれ、シていいってこと？｣












『するって、なに』













凪｢Aのこと抱くっていってんの｣












『っだめ、』












凪｢無理そう｣













『………』










中々言うことを聞かない凪に痺れを切らし、





凪の頬にちゅ、とする














凪｢は？｣











『っこれでおしまい！私も凪くんに迷惑かけてるってちょっと自覚してるし、今までのお礼？的なのね！今の！
じゃ、おやすみ！！！』











そう言って布団に包まる。

















凪｢ぜったいいつか抱き潰す｣





凪は決意した。

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