考察_1 ページ24
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寝静まった深夜の男子寮、リドルはガウンを羽織ると日記帳を片手に部屋を後にした。
談話室の暖炉の火は燻ぶり、ひんやりとした空気がリドルを出迎える。
ソファーに腰掛け、暖炉に杖を向けた。勢いを取り戻した炎を前に、リドルは日記帳を開く。
まっさらなページに今日の日付と天候、そして変化なしと羽根ペンを走らせる。
インクが紙に染み込むのを待って、リドルは数日前のページを開いた。
*****
12/5(Thu.) 快晴
変化あり。
Aが懐中時計を失くしていたことが発覚。
二人で捜索したが、結局発見できず。
諦めると言うAに、捜索の続行を提案するものの僕に迷惑だからと断られる。
一連の流れから、前回の世界でも今日限りで捜索を打ち切ったものと思われる。
夜、一人で懐中時計を探したがやはり見つからなかった。
僕が知る懐中時計の状態を踏まえても、あの森に懐中時計はないと結論付けるよりほかない。
では、懐中時計は今どこに――いや、誰の手にある？
どういう経緯でAの手に懐中時計が渡った？
*****
深い溜息が漏れる。リドルは羽根ペンを置くと、髪をかき上げた。
懐中時計は、Aの死に関わりがあると思えてならない。この世界で初めて発見した違和感だ。Aの死のヒントになるものが何一つ見つからない現状、失われた懐中時計だけが頼みの綱だった。
考察しろ。俯瞰で物事を捉えるんだ。
そもそもあの夜、懐中時計を失くしたことを知る者はAとリドルの二人だけしかいなかったはず。
あとは、トロールと――
暖炉の薪が燃え崩れる音に、リドルの思考が途切れた。暖炉へと視線を向ける。
火の粉が飛ぶように宙を舞っていて。揺れる炎に、リドルの思考も揺らめく。
あの場にいたのは、Aとリドル。
――パチパチと薪が燃える音。
そして、トロールと……。
――また火の粉が、飛んだ。――飛んだ。
「……僕達……二人だけじゃない」
どうして今の今まで
あの夜、あの場にいたのはリドル達とトロールだけではない。
――大鷲
漆黒の闇の中、突如として現れたあの大鷲は――
「
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くろさわ(プロフ) - mikittyさん» お返事が遅くなりすみません！評価とお気に入り作者登録ありがとうございます！更新再開しましたらまた読んでいただけると泣いて喜びます！ (4月24日 20時) (
レス) id: 107fffb2fc (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 最初から最新話までいっきに読みました。世界観や言葉選び、関係と心の変化、物語の展開、全てにおいてドストライクでした。最高です。お気に入りと高評価させて頂きました！お気に入り作者にもしました！またの更新、とても楽しみにしております！ (3月22日 8時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
くろさわ(プロフ) - とーるさん» →なので、図書室に帰ったとて夢主は笑うことはなく…あまりにもリドルが不憫なので救済エンドを書いてあるのですが更新するか迷ったまま放置してました。。気になるところで切っててすみません！新章もうしばらくお待ちくださいませ！ (11月26日 16時) (レス) id: 107fffb2fc (このIDを非表示/違反報告)
くろさわ(プロフ) - とーるさん» 夢主はトムに恐怖心もありますが、悲しみの気持ちの方が強かったりします。好きな人の心を壊したのは自分だと思っているのです。でも、【分岐】で良心を手放してしまったリドルには夢主の感情を理解することは出来ず、すれ違ってしまっているのです。文字制限のため→ (11月26日 16時) (レス) id: 107fffb2fc (このIDを非表示/違反報告)
とーる(プロフ) - メリバでトムがずっと勘違いしてるのは主人公から恐怖を抱かれているということから目を背けているんだろうなぁと思うとすごく愛おしいですね。また新章待ってます！エイブリーの正体が気になりすぎる、、、！ (11月26日 10時) (レス) @page46 id: 2c1a894765 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろさわ | 作成日時：2022年8月7日 16時
