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*272話「ネックレス」影山side ページ50

漆原さんの手にあった雪椛の結晶のついたネックレス。

それまでからサッと顔色を変える大和さん。


「雪椛先輩から預かってた」

「そっか......」


そっと手を伸ばすも一瞬止まる。

でも、一回深呼吸をしてそのネックレスを手にとった。


「Aにとってあのネックレスは思入れが強いんだろうな」


しんみりと言う菅原さんに納得する。


そっか、あれは大和さんの人生を良きも悪きも変えた思い出の品だから。


大和さんは漆原さんからネックレスとユニフォームを受けとると、
着替えに体育館に備わっている更衣室へ駆けていった。

だが、10分もしないうちに着替えて出てきた。


「着替えるの早いっすね」

「君たちほどじゃないんじゃない?」


呆れたような小馬鹿にしたような笑いを浮かべる月島。
“君たち”と明らかに日向と一緒に指されて、眉間に皺がよる。

口を開いて言い返そうとしたとき、隣からぼそりと聞こえた。


「“2番”なんだな......」


言われて見れば、黒地にピンクの線と
白の文字で筆記体の“chidori”と“2”と書かれていた。

こっそりと菅原さんを見れば、どことなく嬉しそうに目を細めていた。


「A、ほい、サポーター」

「ん。ありがと」


東雲さんからサポーターを受け取り、
すらりとした足にするするとつけていく。

靴紐を結び、軽く準備体操をしながら東雲さんと言葉を交わす大和さん。

その顔は真剣というより、どことなく強張っており、
なんとなく緊張してるのがわかった......。


でも、前聞いたときは緊張したことないって言ってたよな......?


インハイ予選の会話を手繰りながら、そんなことを思っていると、菅原さんが動いた。

その歩みは真っ直ぐ大和さんに向いている。

大和さんは気づいていないらしく、両手を顔の前で組ながら、
まるで何かに祈っているようなポーズをして目をつぶっていた。

どうするのだろう、と首をかしげたとき、
菅原さんは大和さんの手を両手で包むこんだ......。

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星蛍(プロフ) - ゆっぴぃさん» ありがとうございます!来年1月からハイキューが始まると聞いて最近更新を頑張っている次第です笑 パスワードにつきましてはこちらのミスです。すみません!!今日中に解除します!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 猪絢さん» ありがとうございます!パスワードは解除したつもりでした。すみません!!今日中に解除しておきます!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴぃ(プロフ) - 凄い面白くて毎回更新楽しみにしています。7章はパスかかってるので見れないのが悲しいです。近々見れるようになりますか?早く続き読みたいです。 (2019年11月19日 10時) (レス) id: 3c7526cd22 (このIDを非表示/違反報告)
猪絢(プロフ) - 面白くて読み込んじゃいました!7章パスワードかかってた見れないのですがまだ書き途中だったりするのでしょうか…? (2019年11月19日 1時) (レス) id: 262406d3d0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 杏樹さん» それは良かったです!ありがとうございます(^-^) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 x他1人 | 作成日時:2016年1月8日 20時

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