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秘めた想い その後 13 -side T- ページ4

宮っちにお願いして
Aを宮っちの家に泊めてもらうようにお願いした。

泥酔した後でそのまま帰らせるとか
さすがに心配だったから。



Aは泣きながら話した後で
そのまま寝ちゃったらしい。

宮っちと北山さんでAを宮っちの家に運んだ後で
宮っちが電話をくれて教えてくれた。



『多分、仕事や家が変わったストレスで余計酔ったんだろうね。今日めちゃくちゃ忙しかったしAちゃんずっと動いてたし』

さらに宮っちは

『気を張ってた分、今日の飲みは俺と北山さんだから気を抜いたのかなー』

なんて言うけど。



気が許せる人なら酔っ払っていい訳じゃない。

Aがそんな風になるまで飲むこと自体心配だし
宮っちや北山さんが居なかったらどうなってたんだろう?



宮っちとの電話が終わる頃に北山さんからも

『今回はただの痴話喧嘩って事だよな?』

って電話が来た。



もちろん、って伝えたら笑ってくれる北山さんは

『マジで頼むね、Aの事』

優しい声で言ってくれる。



2人に背中を押された俺は
始発で新幹線に乗ると宮っちの家に向かう。



Aに会いたくて。

話がしたくて。



駅からタクシーに乗って宮っちから聞いた住所に向かうと
タクシーから降りると自然と走り出す。



早くAに会いたくて。

距離にしたらほんの少しの距離。
その一分一秒も惜しい。



ピンポン



家の前でチャイムを鳴らす。



「はーいっ」



聞き覚えのある宮っちの声。

そしてドアが開いて「タマぁっ!」嬉しそうな宮っちの声がして
その向こうには驚いた顔のA。



すごく泣いた次の日のAの顔。

そんな顔になるまで泣いたんだ。
俺のせいで。



Aが背中を向けるからその後ろ姿に

「A、ごめん」

声を掛ける。



「ごめん。何度謝ってもダメかもしれないけど、本当にごめん。俺、器小さくて、すぐ自分の事でいっぱいいっぱいになって。めちゃくちゃ嫌な思いさせたと思う」



聞いてくれてるかわかんないけど
俺の話なんか聞きたくないかもしれないけど。

とにかく言う。



「距離置かれたって、どんだけ離れたって、やっぱり気持ちは変わらない。俺はAが好き。Aが俺の事嫌いになったかもって思ったけど、それでも俺はAが大好き」



宮っちやAちゃんが見てる。

けどそんなのどうでもいい。
とにかくAに気持ちを伝えたいから。



だからもう一度言った。



「もう二度と、離れるなんて言わせない」

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深雪(プロフ) - 嘘だらけの婚約者、その後の話が読みたかったので嬉しいです。 (2022年11月21日 0時) (レス) @page28 id: a8c1d7b9de (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - pupupupu8887さん» コメント気づいてませんでした!ごめんなさい💦 横尾さん編もようやく始まりましたので是非! (2022年11月8日 20時) (レス) @page26 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
pupupupu8887(プロフ) - いつも更新が楽しみです❤︎ (2022年9月25日 9時) (レス) @page2 id: e7fcebeb01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2022年9月25日 7時

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