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秘めた想い その後 22 -side T- ページ22

上司に頼みこんで
なんとか今日半日と明日の金曜日にお休みをもらって
土曜日はお仕事する事にした。

ぶっちゃけ今日仕事するより逆に土曜日なら出社する人も少ないし
集中出来る分、仕事もめちゃくちゃ捗るし
俺の仕事が終わる頃にAに出てきてもらって
飲んで帰ればいい。



休み取ったし今日はお出かけしたい。
学生がお休みじゃない平日だからきっと空いてるし。
おうちに帰る電車の中で
テレビでやってたリゾートホテルを検索すると空きがあったから
Aを急かしてソッコーで支度して車で出掛ける。



「玉森くんってびっくり箱みたい」



ホテルに向かう途中でふとAが言う。



「急に会えなくなったり電話もしなくなったと思ったら試験勉強してたり、急に来てくれたり、仕事忙しいのにこうやって出掛けたり。想像と違う事ばっかりだからいつもびっくりする」

Aがクレームみたいな口調で言う。

「あはは、そうかもね」

運転しながら笑っちゃうとAは「褒めてないよっ」って口調は怒ってるけど
ニコニコしてて。



普通の人だとこんなヤバい奴と付き合ってられないだろうね。

Aだから許してもらえると思う。



とにかくAが好きで
ものすごく好き過ぎて。

「A、好きだよ」

思わず口にすると
Aはみるみる真っ赤になって

「なに?急に」

言いながら耳まで真っ赤になるからこっちまで恥ずかしくなって。



「A真っ赤じゃん」

「玉森くんこそ真っ赤だよ」

「えぇー、そう?」

「玉森くんは色白だから真っ赤になるとすぐわかるよ」

「うわー、マジか」



こんな甘ったるい時間も幸せで。



「私も好きだよ、玉森くん」

真っ赤な顔のままAが言うから

「アハハ、ありがとう」

俺も真っ赤なまま答える。



あぁ、こうやってずっと過ごしていたいな、って思う。

Aの嬉しそうな顔をずっと隣で見ていたい。



信号待ちでAの手を取る。

指を絡めてギュッと握ると

「びっくり箱な俺にいつも付き合ってくれてありがとう」

Aの目を見て言うと

「私こそ、いつもいっぱい幸せにしてくれてありがとう」

嬉しそうに微笑んでAが返してくれる。



幸せ?

いつも泣かせてばかりなのに?



「A、幸せなの?」

「うん、玉森くんと一緒に過ごすだけで幸せ」



本当に嬉しそうに話すAがめちゃくちゃ嬉しくて。



見つめ返したら後ろからクラクション鳴らされるくらい
何だかぼーっとしちゃった。

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深雪(プロフ) - 嘘だらけの婚約者、その後の話が読みたかったので嬉しいです。 (2022年11月21日 0時) (レス) @page28 id: a8c1d7b9de (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - pupupupu8887さん» コメント気づいてませんでした!ごめんなさい💦 横尾さん編もようやく始まりましたので是非! (2022年11月8日 20時) (レス) @page26 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
pupupupu8887(プロフ) - いつも更新が楽しみです❤︎ (2022年9月25日 9時) (レス) @page2 id: e7fcebeb01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2022年9月25日 7時

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