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秘めた想い その後 22 ページ21

玉森くんをまねっこして
突然玉森くんの家に来てみた。
普通に来ても面白くないから有給使って平日に来てみたら
びっくりするくらい喜んでくれた。

こんなに嬉しそうな玉森くんを見るのが初めてで。

私の行動がここまで玉森くんを喜ばせる事が出来たとか
それはそれでものすごく嬉しかった。



しかも木曜日に玉森くんの家をお掃除したりお洗濯して
のんびりお昼ご飯を食べてからお茶を飲んで過ごしていたら

「ただいまー」

玉森くんが帰ってきた。



「あれ?お仕事は?」

「半休っ。明日もお休み。土曜日お仕事だけど」



そして玉森くんは部屋を見渡すなり

「え、おうちめっちゃ綺麗!ありがとう!」

嬉しそうに私の隣に座ってギュッて抱きついてくる。

「大袈裟だなぁ」

元々、玉森くんが綺麗にしてたから
私的にやり甲斐があまりなかったんだけど。



「だってお部屋の空気が綺麗だよ?」

「それはいま窓が空いてるからじゃない?」

「えぇーっ」



玉森くんはニコニコしてて

「ね、それより旅行に行こっ。今日なら平日で安いもん」

「え!また急だね!」

「うん、さっき思いついた」

ってスマホを見せてきてくれる玉森くんは

「ほら、ここお手頃だよ。はい、A、準備してっ」

平日だし当日だから
いいホテルなのに素泊まりだけど半額くらいで泊まれるみたい。



確かに行きたい。
でもいいのかな。



「俺が支度終わるまでに準備出来てなかったらそのままのカッコで行くからね」

「え、うそ」

「よーい、どんっ」



戸惑ってる私に玉森くんは合図を出してスーツを脱ぎ出した。

ニコニコしながらも目は真剣だから
これは本気だ。

玉森くんはこういう時の冗談は全く通じない。

多分私が部屋着なワンピースのままでも
「十分可愛いよ」とか言って本気で出掛けそう。



でも準備って実は
昨日ここに来た時の荷物を持てばいいから着替えとメイクだけだから

「えぇー、間に合っちゃったの?」

玉森くんは不満そう。



「玉森くんと出掛けるのに変な格好出来ないよ!」

「どんなカッコでもAは可愛いよ」



玉森くんから真剣な顔で言われてちょっと照れくさい。
そして

「でも確かに俺もキチンとしたいかも。Aの周りはイケメン多いからね」

なんて言い出すけど心当たりがない。



「いないよ」

「多いよー、北山さんの弟とか」

「結婚してるよ?」

「関係ない」



不満そうな玉森くんは
実はヤキモチ焼きだったらしい。

全然知らなかった。

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深雪(プロフ) - 嘘だらけの婚約者、その後の話が読みたかったので嬉しいです。 (2022年11月21日 0時) (レス) @page28 id: a8c1d7b9de (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - pupupupu8887さん» コメント気づいてませんでした!ごめんなさい💦 横尾さん編もようやく始まりましたので是非! (2022年11月8日 20時) (レス) @page26 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
pupupupu8887(プロフ) - いつも更新が楽しみです❤︎ (2022年9月25日 9時) (レス) @page2 id: e7fcebeb01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2022年9月25日 7時

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