シロツメクサ Ki -side K- 54 ページ3
営業先で
遅めの昼飯を食う事に。
近くにあった
駅の中のショッピングセンターで
「思い出せねー…」
思わず呟く。
あれからずっとAさんのお店を
思い出そうとしてるけど
思い出すのは沢山のプレゼントを持ってて
高いお店のものもいくつか紛れていた事。
あの中にAさんの本命があったり
もしかしたらいまAさんと一緒にいる人からのとかあったのかな。
…女々しいな。
つーかそろそろ前向かないとだよな。
分かってんのに諦めきれなかったり
意地になって探そうとしちゃうとこは
妹のAと一緒だな。
ふと雑貨屋さんが目に入る。
店頭にはフカフカな抱き心地っぽい
ペンギンのぬいぐるみ。
ペンギンか。
初恋のAちゃん
好きだったよなー。
お日様みたいな笑顔を思い出す。
店に近づいて手に取ると
ものすごく柔らかくて
ペンギン自体も愛嬌のある顔をしてる。
「可愛いですよね」
店員さんに声を掛けられる。
びっくりして店員さんを見ると
「あ、ごめんなさい。ものすごく優しい顔でこの子見てたから」
そう言って微笑む店員さんの名札が目に入る。
『A』
つい呟く。
「A…」
「え？」
「あ、すいません、目に入って」
「あぁ、はい、私、Aって言います。この店はヘルプで来てて今日帰るし、もうすぐAも『千賀』に変わるんですけどっ」
ものすごく慌ててるAさん。
ナンパか何かと思われたかな。
「あ、そうなんですね。おめでとうございます」
「あ！すみません！なんか、そのっ、せっかく覚えていただいてももう会えないな、なんてっ」
めちゃくちゃ慌ててるAさんは
申し訳ないくらい動揺してる。
だから話を変えようと思って
「ホント、これ可愛いですね」
「ですよね。抱き枕としても優秀で、書いてないし本当はダメですけど家で洗濯も出来ますよ」
「へー！」
柔軟剤を入れて
ネットに入れてオシャレ着洗いすればいいらしい。
…少しは、前向かねーとだよな。
「これください」
「はいっ！ありがとうございます！」
会社に戻る途中
郵便局に出掛けてた同期のAと出くわす。
「何それ」
「抱き枕」
「……そ」
少し引くAは
「また今度サシで行こうよ」
乾杯の手振りをする。
「…オッサンかよ」
笑っちゃうんだけど。
でも、心配してくれてる。
マジでありがてーな。
その日、ペンギンを抱えて寝てみたら
いつもよりは寝れた気がした。
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shizu(プロフ) - あるっぺさん» ものすごく嬉しいコメントありがとうございます☆私もヤマアラシのニカちゃん好きで早くこの話書きたくて、しかもシロツメクサでも予定外に登場させてしまいました(笑)週末には次話書ければと思ってますのでまた読みに来て下さいませ！ (2022年2月17日 0時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
あるっぺ(プロフ) - ヤマアラシな彼がめちゃくちゃ好きなので、めちゃくちゃテンション上がっちゃいました！お互い大好きな年上彼女さんと二階堂くんにキュンキュンしちゃいます！shizuさんのお話が大好きです。何回、読み返してもワクワクしてます！ (2022年2月16日 21時) (レス) @page50 id: c30760f73e (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りーちゃんさん» コメントありがとうございます！ひとまずはそれぞれのその後を書いていこうと思ってます。が、新しいパターンも浮かんじゃって妄想が止まらなくて困ってます(笑) (2022年2月5日 12時) (レス) @page48 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - 完結お疲れ様でした👏ソフレから最終的には彼女に☺️そして幼馴染だったっていうすごく素敵なお話でした😍このシリーズはいろんなメンバーのお話が読めるので好きです✨また新しいお話あるのかなー🥺待ってます❣️ (2022年2月4日 22時) (レス) @page48 id: 08f03cdb41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2021年8月2日 0時
