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シロツメクサ Ki -side K- 52 ページ1

ドライブスルーに寄るから
少し遠回りして
Aの家に向かう。

Aに何があったか聞くと
勢いで告白しちゃって
玉森さんが止めてるのも聞かずに逃げて来たって言う。



やっぱAの誤解な気がする。



「でもね、スッキリした」

Aは言う。



「玉森くんは私の事何とも思ってないって知ってたし、玉森くんも失恋したから多分お互い次に進めて良かったの」

「は?玉森さんが失恋?」



聞き捨てならない。

それって相手はAって事だけど。



「玉森くんが好きな人、恋人が出来るの」

悲しそうにAが言う。

「玉森くんが辛い時に、なんで玉森君に好きなんて言っちゃったんだろう……」



またポロポロ泣き出すA。



………これ、絶対誤解だ。

Aはめちゃくちゃ誤解してる。



「あのさ、A」

「……ん?」

「とりあえず、玉森さんに連絡してみたら?」



絶対誤解解けると思うんだけど。



でもAは首を振って

「……いい、多分1人にしてあげた方がいいから」

鼻を啜ってまた涙を拭うとフラペチーノを飲み干す。



すげー勢い。
いま店出てそんな経ってねーけど。

「もう1杯買うか?」

ここからならまだ引き返せる。でもAは

「ううん、いい。これ貰う」

って俺の頼んだカフェモカを飲み出す。



おいおい、間接キスだぞ?



でもそんなの全く気にかけないAは
いい勢いでごくごくと飲んで

「あーおいしっ」

ニコッて笑って元気なフリしてて
可愛いやら何やら。



Aにとって俺ってどんだけ恋愛対象外だよ。

まぁ全然構わねーけど。



「明日仕事だろ?帰るぞ」

「うん。先輩、ご飯食べてく?簡単なのなら作るよ」



全然俺に警戒してないA。

嬉しいけど
玉森さんはともかく他の男に誤解されるような行動してないか心配になる。



「…んじゃ食ってくかな」

「うんっ、美味しそうなダシ買ったんだー。あとうどんもっ」

「え、肉食いたい」

「んー、肉団子とかなら冷凍のがあったかなー」

「えぇー…」



肉団子かよ。

でもまぁこれでAも少しは気が紛れるだろ。



信号待ちで窓の外を眺めてると
高そうなお店で綺麗なお姉さんたちが
偉そうな人をお見送りしていた。



……そっか。

会いたいなら
Aさんのお店、探せばいいのか。



「先輩?」

気がつくと信号は青でAが不思議そうに俺を見てる。

「あ、わり」

慌ててアクセルを踏みつつ
お店を探す事で頭がいっぱいになってた。

シロツメクサ Ki -side K- 53→



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shizu(プロフ) - あるっぺさん» ものすごく嬉しいコメントありがとうございます☆私もヤマアラシのニカちゃん好きで早くこの話書きたくて、しかもシロツメクサでも予定外に登場させてしまいました(笑)週末には次話書ければと思ってますのでまた読みに来て下さいませ! (2022年2月17日 0時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
あるっぺ(プロフ) - ヤマアラシな彼がめちゃくちゃ好きなので、めちゃくちゃテンション上がっちゃいました!お互い大好きな年上彼女さんと二階堂くんにキュンキュンしちゃいます!shizuさんのお話が大好きです。何回、読み返してもワクワクしてます! (2022年2月16日 21時) (レス) @page50 id: c30760f73e (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - りーちゃんさん» コメントありがとうございます!ひとまずはそれぞれのその後を書いていこうと思ってます。が、新しいパターンも浮かんじゃって妄想が止まらなくて困ってます(笑) (2022年2月5日 12時) (レス) @page48 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - 完結お疲れ様でした👏ソフレから最終的には彼女に☺️そして幼馴染だったっていうすごく素敵なお話でした😍このシリーズはいろんなメンバーのお話が読めるので好きです✨また新しいお話あるのかなー🥺待ってます❣️ (2022年2月4日 22時) (レス) @page48 id: 08f03cdb41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年8月2日 0時

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