never 22 ページ41
4月も終わる頃。
ニカは仕事で何かあったらしく
ピリピリしてる。
今日は明日の朝の出勤が早いからニカの家で過ごしてるけど
ほとんど口は聞いてない。
ご飯を食べるのも別々だったから
本当に泊まりに来ただけの状態。
ただ、私はニカがそこに居るだけで安心したし
ニカの部屋の空気感が好きだったから問題無かった。
そろそろ寝る時間だったから
ニカには話しかけずに飲んでたお酒のコップを洗って
そーっとお風呂に向かう。
張ったお湯どうしようかな、
ニカは入るかな、なんて考えながらお湯に浸かってるとふとお風呂場のドアが開く。
「………俺も入っていい？」
ニカが疲れた顔で言ってくるから
「うん」
少し前に詰めるとシャワーをざっと浴びたニカが湯船に入ってきた。
ザバーっと湯船からお湯が溢れて
ニカが私を後ろから抱きしめる。
「あーーーーー、癒されるーー」
ニカが呟く。
私もニカのハグが気持ちいいな、って思ってると
「Aも気持ち良さそー」
当たってるから構わないけどニカが呟く。
黙ってニカにもたれるとニカが「ふふふっ」て笑って
「洗いっこしよーよ」
甘えた声で言ってくる。
「…んー、どーしよーかな」
「いーじゃん、それかせめて俺の髪洗って」
「え？」
「Aのシャンプー好き。指の圧が絶妙」
ニカが私の手を取って言うから
「私もニカのシャンプー好き」
ニカの指の力加減が好きだし何よりニカの指が好きだ。
ギュッてニカの手を握り返すと
「え、じゃあやっぱ洗いっこしよーよ」
ニカは私を立たせようとするから
「いいよ、別にしなくて」
「いーじゃん、しよーよ」
抵抗してもニカは私を立たせてそのまま抱きしめる。
確かにせっかくニカの家に来たのに
今日はニカと何もしてないな、って思って
「分かった、じゃあニカをシャンプーするのが先ね」
ニカの方を向き直って言うと
「うんっ」
ニカがものすごく嬉しそうに笑うから。
笑顔が嬉しくて私も笑っちゃうと
何だかほんわかした雰囲気になって。
ニカの笑顔に癒されて
やっぱ、ニカのそばっていいな、って思う。
「ね、正面で洗ってよ」
椅子に座りながらニカが言う。
「え？」
「たまにちょっかい出せるじゃん」
言いながらニカが私の胸に手を伸ばしてくるから
「……」
無言で手をパシッて叩くと
二ヒヒ、って楽しそうに笑ってるから。
私がいてニカの気分転換になれたなら良かったな、って思う。
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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます！一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください！ (2021年4月21日 7時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます！ (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます！素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2021年3月27日 14時
