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never 21 side 2 ページ40

Aが自分の傍から
いなくなる。

想像しただけで
嫌すぎた。



でもAは俺とずっと居たいって言ってくれた。



そんなの俺も同じだし。

Aとは
おじいちゃんとおばあちゃんになっても
ずっと一緒に笑っていたい。



そのためにはお互い遠慮しちゃダメだ。

Aはすぐ我慢しちゃうから
特に気をつけないと。

我慢するのは分かってるつもりだけど
いつか我慢しないでちゃんと言ってくれるようになったらいいな。



「私になら、いっぱいワガママ言っていいからね」



なんてAは言う。

これ以上ワガママ許されちゃうと
多分Aは大変になると思うけど。



「うん」

「私もワガママ言う」

「そうして。Aはそのくらいがいい」



むしろ

「俺にしか、言わないで」

照れくさいから小さい声で
Aの耳元で言った。



他の誰にも言わないで。
俺にだけ言って。



俺だけのAで居てよ。

俺もキスマイの次に大事なのは
家族とAだから。



Aのおばあちゃんや家族や
大将たちに敵うかはわからないけど。

他人の中で一番は俺でありたい。



Aは俺に分かるように
大きくゆっくり頷いてくれる。



「ありがと」



嬉しくてAを抱きしめる。



起きる時間を考えたらお互いもう寝なきゃいけないのに

「……あと、少し」

遠慮がちにAが言う。



遠慮しなくていいのに。
てゆーかこんなのワガママのうちに入らないよ。
だって、俺もまだ離れたくないもん。

「…うん」

頷いて抱きしめ直すと「ふふっ」って嬉しそうにAが笑う。



そのまましばらくするとAの呼吸が一定になって
だんだん重くなってくる。

…ん?

少し離れてAの顔を見ると目は閉じたままで。
幸せそーな顔をしたまま寝息を立ててた。



あまりにも優しい顔をしてしかも幸せそーで

「かーわいいっ」

思わず呟いちゃうくらいだった。



「A」



聞こえてないだろーけど呼ぶ。



「……大好きだよ、A」



誰も聞いてないのに言ってて恥ずかしくなってきて。

1人で勝手に照れてAを抱きしめた。



あーもう、恥ずいっ。



抱きしめられてるAが「んーっ」て寝ぼけて唸ってるけど知らない。




さすがに寝にくいから腕を解いて
Aと手を繋ぐと

「……ニカぁ…」

Aが寝ぼけてにこぉーって笑うから。



「…おやすみ」



何だかとても幸せな気持ちになって
俺も目を閉じたら
いつの間にか眠ってしまっていた。

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shizu(プロフ) - junkoさん» コメントありがとうございます!一文字一文字読まれると誤字脱字が酷いのがバレて心配ですが(笑)見つけ次第治してますが見つけたらまたやったな、って思っていただけたら幸いです。また読みに来てください! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!ニカにはこんな子がそばにいてほいしな、と思って書きました。ありがとうございます! (2021年4月21日 7時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
junko(プロフ) - このお話大好きです。更新されるたびに大切に一文字一文字ゆっくり読んでます。これからも楽しみにしてます^_^ (2021年4月20日 1時) (レス) id: 74230b5629 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新ありがとうございます!素敵すぎて電車で泣いちゃいそうでした。 (2021年4月19日 9時) (レス) id: 0a653a5e8d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年3月27日 14時

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