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Fake。4 ページ7

「お疲れ様でしたー」

「「「お疲れ様でした!」」」

今日も仕事が終わる。



帰ろうとした時に

「A」

田原先輩か声を掛けてくる。



「メシ行かない?」

「え?」



何で田原先輩とご飯に行かないといけないんだろう?

そう思ったから

「いえ、行かないです」

淡々と返すと

「…用事あるの?」

田原先輩に聞かれる。



チラッと浮かんだのはニカ。



でも特にニカと約束はしてないから

「叔父のお店に行こうかと」

当初の予定を言うと

「俺も行っちゃダメ?」

田原先輩が聞いてくる。



何だかしつこいな。
断る理由が逆にあるかと聞かれれば特にはない。
でも気を遣うのは嫌だったから

「1人で食べたいんで」

そう伝えると

「………そっか」

田原先輩は少し寂しそうだった。



「申し訳ないです」

「や、別に」

「失礼します」



逃げるようにお店から出て
叔父さんのお店に向かう。



叔父さんのお店に着くと
カウンターの死角に見覚えのある2人。



ニカと北山さんがいた。



「こんばんは」

お客さんはほとんどいない。
でも一応周りの目もあるし小声で声を掛ける。



ニカは塩対応で無愛想に会釈をして
伊達メガネをかけた北山さんは

「こんばんは」

ものすごく笑顔。
それこそキラキラなアイドルスマイル。



思わず引き攣る私をニカが笑ってるのが見える。



距離を置いて座って

「叔父さん、角煮と茶碗蒸しとサラダ」

「あいよっ」

食べたいものを注文する。



「え、茶碗蒸し美味しそー。すいません、俺にも茶碗蒸し」



北山さんが注文してる。

私はニカの例があるからリアクションしていいのか分からない。
あくまで他人のフリがいいかなと思ってそちらを見ずに過ごす。



「なんか食う?」

北山さんに話しかけられたニカは

「俺は『豆腐のたぬき風』」

私がオススメした豆腐料理を頼んでる。



「へー!何それ!」

「美味しいって友達が言ってた」

「ふーん」



北山さんとニカの会話が聞こえる。



『友達』って私の事かな。
思わずチラッとニカを見ると
ニカが周りを確認してから私を見てニッて笑う。

優しい顔のニカが嬉しくて。
私も笑っちゃう。

そのままニカと北山さんが話してるから
私は黙々とご飯を食べて過ごす。



少ししたらニカからLINEが来て

ニカ今度の日曜日ここでご飯食べよ

嬉しかったから

Aうん

即答する。




田原先輩とは行きたくないのに
ニカとのご飯はすごく楽しみ。

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shizu(プロフ) - はるるさん» ありがとうございます!はるるさんも熱中症には気をつけてくださいね! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさん» 楽しみにしてます!まだまだ暑さが続くようですので、健康にはお気をつけください。 (2020年8月16日 7時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - はるるさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてものすごく嬉しいです(〃▽〃)少しずつですが更新していきますのでまた是非読みに来て下さい! (2020年8月15日 10時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
はるる(プロフ) - shizuさんの作品、ほぼ全部見てます。大好きです。これからも応援してます。 (2020年8月14日 10時) (レス) id: 385ecda6e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2020年7月18日 15時

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